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南北朝時代の作品。常楽寺(常楽台)を開いた存覚上人が、浄耀に描かせたと伝えられるもので、親鸞が合掌安座する姿が描かれ、寺では「花の御影(ごえい)」と称している。
経年劣化により本紙全面に横折れ、縦折れが生じ、絹の欠失箇所が多数見受けられ、表装裂は全体に脆弱化しており、取扱い上非常に危険であったことから、現状を回復させるための修理に対し助成を行った。(平成19年度)
なお、この修復に際し表具を外したところ、軸に墨書が見つかり、軸の中央がくり抜かれ箱が納められていることが発見された。墨書には、本来、親鸞の遺骨が納められていたが、江戸時代に取り出され宝塔に移されたとあり、当寺にある親鸞の遺骨と伝えられている宝塔にある骨片は本物である可能性が高くなった。
本紙寸法 縦135.0cm 横78.7cm
修復前 修復後
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