更新日:2026年1月26日

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令和8年1月21日定例知事記者会見

発表項目の前に一言申し上げます。

京都地方気象台によりますと、京都府北部を中心に21日から25日にかけて雪が降り続き、降雪量がかなり多くなるおそれがあります。京都市以北では既に大雪注意報が発表されており、今後、明日の明け方にかけて警報級の大雪となる可能性が高いとされています。

既に京都丹後鉄道が本日19時以降の計画運休を発表していますが、今後も鉄道の運行の取りやめや、道路の予防的通行止めの可能性があります。府民の皆様には、引き続き今後の気象情報や道路・鉄道などの交通情報に十分ご注意いただきますとともに、雪が予想される場合には不要不急の外出を避け、やむを得ず車を運転する場合には、冬用タイヤの装着などしっかりと雪対策をしていただくよう、ご協力のほどよろしくお願いします。

それでは発表項目に移らせていただきます。

令和8年度当初予算案の概要について

令和8年度当初予算案の概要について

令和8年度当初予算が概ね取りまとまりましたので、その概要について説明いたします。なお、昨年成立しました国の令和7年度補正予算を踏まえた京都府の令和7年度2月補正予算と合わせて府議会へ提案することとして編成を行っております。

なお、議会へは2月定例会の開会日である2月4日に提案をする予定にしています。

予算編成の基本方針

まず、予算編成の基本方針につきましては、今回は骨格的予算として編成します。

具体的に言いますと、物価高騰等の影響を受ける府民生活や事業活動への対策のほか、府民の命と健康を守る医療・福祉、防災・減災などの安心・安全対策や、新年度に合わせて子育て・教育分野への対応など、年度当初から取り組むことが必要な事業を計上しています。

これらの対策につきましては、国の経済対策も最大限に活用し、2月補正予算と合わせて切れ目のない14か月予算として編成しています。

予算の施策体系

体系は、資料2ページに示しているとおりであり、この項目に従いまして説明いたします。

1.府民生活や事業活動を守る物価高騰対策

(1)府民生活を守り向上させるための取組

まず1番目の「府民生活や事業活動を守る物価高騰対策」のうちの府民生活の部分です。

「乳幼児家庭外出支援事業費」4億円規模です。

これは外出応援キットの配布や、ベビーケアルームの設置等を進めることとしています。

(資料4ページの)下段は、「子ども銭湯利用促進事業費」5千万円規模です。

これは府市連携の事業で、将来にわたって銭湯文化を守るため、子ども達の利用促進のために入浴料を無料化することとしています。

資料5ページの上段が「保育所等活動継続支援事業費」3億円規模です。

これは子どもたちの成長に必要な体験機会を継続するために、令和8年度は通年実施できるように予算措置するものです。

(資料5ページの)下段は、新たな事業ですが、福祉施設に対して、入所している児童の衣服や書籍の購入、また野外活動や社会見学等を実施するための支援を行うものです。900万円規模です。

資料6ページの上段は「きょうとこどもの城等特別支援事業費」2千万円規模です。

これは子ども食堂等が行う食事の提供、それから季節ごとのイベントについて、内容を下に書いていますが、開催経費への支援を強化するものです。

(資料6ページの)下段は、「大学生物価高騰対策緊急生活支援事業費」1.6億円規模です。学生食堂の割引や生活必需品を配布し、学生を応援する取組を行う大学への支援を行うものです。

資料7ページ上段は「生活困窮者等物価高騰対策緊急生活支援事業費」1.4億円規模です。これは食料品や生活必需品を生活困窮者世帯に提供していますが、従来年3回のところを4回に拡充するものです。

(資料7ページ)下段は、「家庭脱炭素化総合支援事業費」2.4億円規模です。

これは太陽光発電設備等の導入補助について、現行最大26万円のところを今回最大40万円に増額するとともに、窓の断熱設備の導入補助を新たに実施します。

(2)事業活動を守り発展させるための取組

ここからは事業活動を守り発展させるための取組です。

(資料8ページの)一番上が、「金融・経営一体型支援体制強化事業費」5.4億円規模です。

これは従来から行っています資金繰りと経営改善の両面からの伴走支援等です。

それから(資料8ページの)真ん中、「中小企業金融支援費」6千万円規模です。

物価高騰等の影響もあり、非常に資金繰りが厳しいという声を聞いておりまして、あんしん借換資金の融資を受ける際の信用保証料が経営にとって厳しいという話もありますので、信用保証料の負担軽減を臨時的に行うものです。

(資料8ぺージ)一番下は「生産性向上・人手不足対策事業費」8億円規模です。

これは持続的な生産性向上に繋がる取組を引き続き支援するものです。

それから資料9ページの上が、「伝統産業事業継続支援事業費」1.9億円規模です。

厳しい状況にある伝統産業事業者の事業継続に向けた支援です。

(資料9ページ)下が、「地域商業活性化・物価高騰対策事業費」2.2億円規模です。

これは、商店街や商工会等が行うプレミアム付き商品券の発行や、商店街環境の整備を行うものです。

資料10ページ上段、「地域交通総合対策費」4.7億円規模です。

これは地域公共交通の維持確保や鉄道の利用促進に向けた取組を支援するものですが、今回新たに公共ライドシェア事業を対象とするほか、待合環境整備に対する支援を追加するものです。

(資料10ページ)下段は、「建設業人手不足対策事業支援事業費」3億円規模です。

担い手不足が深刻化する中で、人材確保のための取組を支援するものです。

資料11ページの上、「水産物コールドチェーン整備事業費」1億円規模です。

ご承知のように高水温の影響を受けている漁獲物の鮮度保持に漁業者が苦しんでおられますので、設備導入等を支援するものです。

それから(資料11ページの)下は「畜産新規産入促進事業費」2千万円規模です。

畜産の担い手が減少しているということで、新たな参入を後押しするため支援するものです。

2.府民の安心・安全対策

(1)安心できる健康・医療・福祉の充実

次のページからが2つ目の項目「府民の安心・安全対策」です。

まず資料13ページの一番上が「看護師等確保・定着対策事業費」6.8億円規模です。

これは看護師さんの質を向上して、新たにタスク・シフト/シェアを推進するということで、特定行為については専門性の高い看護師が医師に代わって対応できますが、そのための研修が必要です。その受講経費等の助成を行うものです。

(資料13ページ)下段は、「総合医師確保対策費」9.6億円規模です。

これは地域医療支援センターを中心に、総合的な医師確保に向けた取組を引き続き実施するものです。

資料14ページの上、「子どもの心の診療ネットワーク事業費」2千万円規模です。

これは発達障害が疑われる子どもたちが増加している中で、従来からの大きな課題であります初診の待機期間を大幅に縮小したいということで、令和9年度中に最大9か月だった待機時間を約1か月に短縮することを目指し、心理士の常勤化や、発達障害児を早期に支援できる仕組みづくりに取り組むものです。

それから、(資料14ページ)真ん中、「高齢者施設等利用者支援事業費」2億円規模です。

これは、実費徴収で行われている食事会等に係る経費を支援することで、利用者負担を軽減するものです。

それから(資料14ページ)下、「介護現場業務効率化促進事業費」1千万円規模です。

これは、今、紙でケアプランの受け渡しが行われていますが、これをデータで行うシステムの普及により、介護事業所の事務負担の軽減を図るものです。

資料15ページ、「福祉医療制度充実費」82.8億円規模です。

これは従来から実施しておりますが、「京都子育て支援医療助成制度」、「重度心身障害者への医療助成制度」について、引き続き府民負担の軽減を図ってまいりたいと考えています。

(2)災害発生時における対応強化

次からが、「災害発生時における対応強化」ということで、「災害救助用備蓄物資整備費」1.3億円規模です。

(資料16ページ)上段ですが、これは昨年5月に改定しました「公的備蓄等に係る基本的な考え方」に基づいて、重点備蓄品目を計画的に確保するもので、対象日数を1日から3日に延ばしていますし、対象者の見直しや数の充実も図ってまいります。(資料16ページ)下段は、「避難生活環境整備事業費」1.3億円規模です。

これは特に健康維持に重要となっている簡易ベッドにつきましても、食料品と同様に市町村と共同で備蓄を行うということです。

資料17ページ上段、「航空消防防災体制広域運用事業費」3千万円規模です。

これは、先日の京都市長との府市トップミーティングでも発表しましたが、令和8年度中に京都市消防ヘリの2機同時運航を開始するとともに、大規模災害時の航空消防防災体制を強化するものです。

それから、(資料17ページ)下段、「住宅・建築物耐震化総合支援事業費」1.8億円規模です。

これは特に住宅密集地域を重点エリアといたしまして、そこにかかる支援制度を充実するということで、重点エリア内については、補助上限額を引き上げるとともに補助対象を追加したいと考えています。

ここまでが安心・安全です。

3.子育て・教育環境の充実

(1)子育て環境の充実

次が3番目、「子育て・教育環境の充実」です。

まず、「子育てにやさしいまちづくり推進交付金」1億円規模です。

これは条例に基づいて事業推進していますが、既に4つの市町の計画を認定しておりまして、これは計画を作った後、その計画の中身を伴走支援するものですので、引き続き取り組んでまいりたいと考えています。

資料20ページ一番上が、「プレコンセプションケアプロジェクト推進事業費」2百万円規模です。

これについては学校現場での活用を本格化させたいと考えています。

(資料20ページ)真ん中、「きょうと婚活応援強化事業費」1千万円規模です。

婚活支援に取り組む体制を充実したいと考えています。

それから(資料20ページ)下段が「京都版ミニ・ミュンヘン開催事業費」、府市連携で1千万円規模です。

「京都版ミニ・ミュンヘン」の取組を府市共同で、令和7年度はモデル的に実施しましたが、(令和8年度は)本格実施したいと考えています。

資料21ページ上が、「未入園児保育支援事業費」4千万円規模です。

多様な保育ニーズに対応するということで、2歳児の幼稚園利用料への支援を強化し、第1子につきまして、3,000円から6,000円まで拡充するものです。

(資料21ページ)下段は、「子育て世帯向け府営住宅リノベーション事業費」1千万円規模です。

新たに4団地8戸の整備に着手することとしています。

(2)教育環境の充実

資料22ページ上は、「私立高等学校あんしん修学支援事業費」21.3億円規模です。

これは、今回国が就学支援金を充実しましたが、年収590万円以上の同時在学世帯について、兄弟姉妹の在学範囲に新たに大学生等も追加した上で、最大55.9万円までの支援を行う部分を拡充するものです。

(資料22ページ)下段は、「私立学校省エネ推進緊急対策事業費」4千万円規模です。

これは各私立学校における省エネ設備の整備を支援するもので、空調やLED化等に取り組んでいただきたいと考えています。

資料23ページ上、「府立学校教育環境整備事業費」8.8億円規模です。

これも従来から課題になっていました体育館・特別教室の空調設備整備とトイレの様式化を、今後5年間で計画的に実施するためのものです。

(資料23ページ)下の段は、「未来を担う高校生育成プロジェクト事業費」3.5億円規模です。

これは、これからの京都や日本の未来を担う人材を育成するため、総合的に取組を進めるということで、下に書いていますように、様々な取組を総合的に推進したいと考えています。

資料24ページ上、「学校給食費負担軽減支援事業費」63億円規模です。

これは学校給食費の保護者負担の抜本的な軽減を図るということで、小学校については月5,200円までを支援するというものです。

それから(資料24ページ)下は、「京の高校生「海外探Q留学」応援事業費」5千万円規模です。

これは府市連携ですが、令和7年度に採択されました「トビタテ!留学JAPAN」の枠組みに京都府の独自の要素を加えて新たな留学制度を創設し、府内高校生の留学に対する夢や志を応援するというものです。

4.人・物・情報・日々の生活の基盤づくり

4番目が、「人・物・情報・日々の生活の基盤づくり」ということで、「道路整備等の公共事業費」が561.7億円規模です。総合計画に掲げる8つのビジョンを支える基盤づくりを着実に推進してまいりたいと考えています。なお、この額については、骨格的予算ですので、当初予算ベースで前年と比較すると88.1%となっていますが、特に河川・砂防等の安心・安全対策のための予算については、必要額を計上しているところです。

資料27ページは例示です。

5.その他の施策

次にその他の施策ということで、(資料29ページ)一番上は「寛永行幸四百年祭事業費」1千万円規模です。

これも府市連携ですが、「寛永行幸」から400年を節目とした記念イベントを開催するものです。

(資料29ページ)真ん中は、「2027年国際園芸博覧会出展事業費」2千万円規模です。

これも府市連携ですが、2027年に開催される国際園芸博覧会の出展の準備に入るというものです。

それから(資料29ページ)下は「全国都市緑化フェア開催事業費」4千万円規模です。これは今年秋に全国都市緑化フェアが開催されますので、その開催を契機に京都丹波の魅力発信や、誘客による地域振興を推進するものです。

資料30ページ、「有害鳥獣総合対策事業費」11億円規模です。

これは府内でも令和7年度に熊による人身被害が2件発生していますし、これまで出没のなかった南部地域での出没も増えているということで、従来からの対策に加えまして、南部地域の生息状況の調査や、夜間の出没を想定した緊急銃猟の訓練に必要な予算を新たに計上するものです。

(資料30ページ)下はニホンジカ等による農作物被害防止対策ということで、効率的な加害獣の捕獲対策の確立を目指すものです。

以上が予算の中身です。

強固な行財政基盤の構築

次に、「強固な行財政基盤の構築」です。

令和6年3月に策定しました京都府行財政運営方針に基づく取組を推進するということで、人件費の減、府民ニーズに即した事業の見直し、歳入確保の取組で合わせまして約71億円の取組を実施します。

予算案の規模

最後に予算の規模ですが、(資料34ページ)左側の上段、令和7年度2月補正予算が、当初予算と一体として編成していますが、148億円台です。うち物価高騰対策は約105億円です。下段が令和8年度当初予算、1兆432億円台で、当初予算ベース同士の比較では(前年度比)101.3%、合わせまして合計で1兆581億円台、これは前年度2月補正予算含みで比較しますと99.8%ということになっています。

説明は以上です。よろしくお願いします。

質疑応答

記者

今回の予算は、骨格的予算だと思うが、当初予算ベースの比較で前年度を上回っている。骨格的予算と言いつつ、規模が大きくなっているというのはどういった要因があるのか。

知事

まず、骨格的予算編成ですので、(義務的経費などの)必要な予算を計上しています。公共事業をはじめとする投資的経費については減額となる一方で、主な増加の要因を挙げますと、一つは高校無償化の関係が約84億円増加しています。また、学校給食費の負担軽減で63億円増加しています。この高校無償化と給食を除いたもので比較しますと、1兆285億円台ということになり、前年の当初予算を下回るということになっておりますので、この2つの増加要因が効いていると考えています。

記者

骨格的予算にもかかわらず前年度と規模が変わらないのは、今回国の補助事業が多かったからという理解でいいのか。

知事

財源だけではなく、つぶさに見ていかなくてはいけませんが、基本的に物価上昇率も影響していると考えています。地方財政計画を見ても、国の予算を見ても、物価が上がらない時にはインフレの影響を考えずに予算編成ができていたのだと考えています。今は(従前と)同じ予算額だとサービスが下がるので、全体のベースとしては予算が増加傾向にあることはまず間違いありません。それが人件費も含めていろいろなところに影響していています。

ですので、「骨格的予算にも関わらず(予算規模が変わらない)」ということではなく、我々も編成の過程ではいわゆる骨格的予算らしい規模に収めるのが当然だと考えているので、骨格的予算の趣旨からはみ出るような事業を計上している訳ではありません。

予算の規模については、私自身は物価上昇率も結構効いているのではないかと考えています。物価上昇率がベースとなるそれぞれの既定予算に効いているので、それが全体の予算額に影響したということはあると考えています。

それから、おっしゃったような国の予算が増えていることについては、国の経済対策などの補正予算は府の2月補正予算に盛り込んでいますので、当初予算には入っていません。ですので、当初予算同士の比較では、おそらく物価上昇率がベースのところで効いているのではないかと考えています。

記者

それでは、投資的経費はあまり積んでいないのか。知事選が終わった後に、次の知事が投資的な事業を盛り込むことになるのか。

知事

先ほども言いましたが、骨格的予算なので、この段階では新規の事業や機能強化といった投資的経費は盛り込みにくいですが、安心・安全の部分は盛り込んでいます。

公共事業は、基本的には継続する事業の方が新たに着手する事業よりも事業費は多いので、必要な部分はできる限り盛り込んでいかないといけないと考えています。

ただ、4年前も8年前もそうでしたが、知事選が終わった後に編成する補正予算の中でも一定の投資的経費は当然盛り込みますが、それはその段階でどういう施策が必要なのかということや事業環境、財源などを総合的に考えます。

(資料26ページで)先ほど説明したように、公共事業の予算は前年度との比較では骨格的予算ということで88.1%です。それは一定骨格的予算であることの影響だと考えています。

記者

骨格的予算ということではあると思うが、予算編成に懸けた知事の思いや「この部分はどうしても盛り込みたかった」というところはあるか。

知事

骨格的予算なのであまりそこを強調するものではないと思いますが、何と言っても一つは緊急的な課題である物価高騰対策です。しかも国の総合経済対策にも盛り込まれておりますので、まず物価高騰から府民や経済活動を守るための施策というのが、一番緊急に編成が必要でした。

それに加えて、やはり防災・減災、国土強靭化という安全・安心、それから府民の皆さまの命や健康、財産、暮らしを守るための事業、これは防災・減災もあれば、医療関係や福祉関係もあると思います。それから、新年度の4月からスタートする子育てや教育分野への対応がどうしても必要でしたので、私としては年度当初から継続的に行うべき取組を中心に編成させていただきました。

どれがということよりも、まずはその基本姿勢で取り組ませていただきました。その中身を説明すると、物価高騰対策は何と言っても生活困窮者の方への食料品・生活必需品の配付を年3回から4回に拡充しているとか、乳幼児を連れての外出の支援、それから学生の方も厳しい状況にあるということで大学への支援というようなものが、特に府民生活を守るという意味で盛り込んでいます。

また、事業活動という意味では、やはりゼロゼロ融資の借り換えをしていくという中で、信用保証料が一つのネックになっているという話を聞きましたので、そこを軽減するということと、あとは高水温の話は漁業者に非常に影響が大きいと聞いておりますので、そこへの措置ということです。

それから、バスや鉄道に加え公共ライドシェアも(新たな支援対象に)加えたというのは、やはり地域公共交通が非常に生活にとって重要だからということです。

それから、健康・医療・福祉の分野では、タスク・シフト/シェアの話をしましたが、医師の働き方改革もあるし、当然医師の方の不足もあるので、そこをできる限りトータルでカバーするために必要だということと、それから長年の課題である発達障害児の初診の待機時間を短縮するということを、結構思い切って「令和9年度に1か月」と言っていますが、色々とあの手でこの手でやらないとダメだということで、今年度に色々と試したり、ご意見を伺っておりますので、そこはしっかりやっていきたいと考えています。

それから、あとは災害です。災害用の備蓄の考え方をまとめましたので、それに合わせた形での充実と、それから京都市の防災ヘリの2機同時運用は、府市トップミーティングでも話しましたし、安心・安全のためにも重要なので、このあたりは当初予算に盛り込ませていただきました。

それから、子育ての関係は、ミニ・ミュンヘンを本格実施しますし、幼稚園の2歳児への支援の充実もあります。また、学校関係について色々とありますが、体育館や特別教室の空調設備とかトイレの様式化というのは、特に5年間で計画的に実施するということで、教育ですので4月からスタートするということから、当初予算で示すということを考えました。

その他のところでは、ツキノワグマとか寛永行幸とか全国都市緑化フェアというのは、まさに令和8年度でやらなければいけないことですので、どちらにしても年度当初から行政というのは進みますので、そこでの切れ目ない施策運営を着実に実施するために必要な予算を盛り込ませていただきました。

記者

国の政策の方向性もあって予算額が膨らんでいたり、切れ目ない施策を実行するための骨格予算を編成されたということだと思うが、一方で、近く衆議院の解散・総選挙が行われ、職員の方もただでさえ忙しい時期に選挙の準備等の業務も加わっていると思う。また、この時期に解散・総選挙が行われることで、政府予算への影響を懸念する声もある。その辺りについて知事としての意見を伺いたい。

知事

今のご質問にはいくつかの論点があり、最初の論点から言うと、選挙事務を中心とした職員や関係者の方は確かに業務が大変だと思います。ただ、これはもう決まったことで、しかも選挙は民主主義の根幹的な行事なので、その中でもとにかく頑張って、的確に、そして公正・公平・正確に選挙事務をやっていくということしかないと考えています。

衆議院解散による影響については、前回の会見でも言いましたが、我々が今日予算を発表しているのは、国が概算で予算を発表されていますし、総合経済対策に係る補正予算は国会で成立していますので、それを踏まえて我々は今の段階でできる限り最善の予算を編成させていただいたということです。あとは、国にできる限り早期に当初予算を成立していただくことが我々の望みです。

ただ、衆議院総選挙は政権選択の選挙でもありますので、その後に国の予算がどういう形になるのか、今発表されているとおりなのか、場合によっては少し修正があるのかということがあります。

それから、従来の予算審議のペースを考えると、同じように審議するとおそらく予算の年度内成立は難しいのではないかと考えています。その場合でも、前にも言いましたが過去には予算審議が年度を超えても、早期に成立した場合は暫定予算を組んでいない状況もありますので、地方自治体のみならず社会経済に影響がないように、できる限り早期の成立を是非お願いしたいと考えています。

記者

今回の予算はどういったところに重点を置いた予算なのか。一言で言うと何を意識した予算なのか伺いたい。

知事

骨格的予算なのであまり私の思いを言うものではないと思いますが、総合計画が最終年度を迎えるということもあるので、今進めている「あたたかい京都づくり」を実感するための仕上げだということは間違いありません。

ただ、先ほど言ったことと重なりますが、足元は国の経済対策が閣議決定されて、補正予算も成立しているので、物価高騰等への影響から府民の生活と事業活動を守るというところは明確に予算として具体化しなければいけないというのが一つです。

それから、防災・減災対策や国土強靱化、保健・医療・介護等の府民の皆様の命や健康や財産、暮らしを守る事業は4月からきちんと実行しないといけませんし、先ほど言いました教育の部分は、新学期が4月から始まりますので、どうしても新年度に合わせて対応していかなければいけません。

我々としては、そういうことを中心に考えて予算を編成させていただきました。

逆に言えば、全く新しいことに着手するというよりも、私自身は、国の施策を一定前提にしながら確実に事業の効果を上げていくことに重点を置いて予算編成をさせていただいたということです。

記者

知事選挙が終わってからの話になるとは思うが、知事が当選されたら肉付け予算を編成することになると思うが、この分野ではまだ予算措置が足りていないという部分はあるのか。

知事

今の段階では、申し上げられないです。前回の知事選挙が行われた4年前もそうでしたが、この間様々な方から、施策を進めていく上で参考にしたり、考えなければいけないような意見など、いろいろな声を聞いています。その集大成が選挙期間中に聞く声ですし、自分がいずれ発表するマニフェストや進めたい方向性を言って、それに対する反応も含めた形で、選挙後に府政運営に当たっていくということです。

その大きな柱の一つが予算だとは思いますので、今の段階ではどのように予算編成するかというところまではまだ至っていないということです。

記者

予算の内容を見ると、子育て世帯への支援は項目にも挙げていて、物価高騰対策でもかなり子育て関係の政策が盛り込まれている。子育て世帯への支援については、どのように意識して今回の予算を編成したのか。

知事

いろいろな分野に散らばっていますが、物価高騰対策の部分(資料4ページ)をご覧下さい。ここはまさに経済対策と銘打っているところで、「乳幼児家庭外出支援事業費」は、乳幼児の外出の支援について、従来から「まもっぷ」など様々な支援を行っていますが、今回さらに「外出応援キット」の配布や、JRと一緒になって京都駅や亀岡駅に設置して評判がよかったベビーケアルームの設置を進めます。

「子ども銭湯利用促進事業費」は、「銭湯文化を守る」と記載していますが、私としては、もう一つは多世代交流の場としての銭湯の位置付けもあるのではないかと考えています。

(資料5ページの)「保育所等活動継続支援事業費」や新たに行う「児童福祉施設特別支援事業費」は、厳しい状況にある子どもさんたちに焦点を当てて、ある程度国の経済対策を使って支援するというところについては、私なりに重点を置いたつもりです。

あとは(資料22ページの)「私立高等学校あんしん修学支援事業費」や(資料24ページの)「学校給食費負担軽減支援事業費」は国の施策をベースに工夫をして、京都府らしい施策を若干追加しています。

記者

今回の予算編成において収支不足は発生しているのか。

知事

収支不足は発生しています。

記者

財政健全化に向けての所見を聞きたい。

知事

(資料32ページで)行財政運営方針の話をしましたが、当然、持続可能な行財政運営をしなければいけません。財政状況がそんなに急に劇的に改善することはないですが、我々としては努力をしたつもりです。できる限り府債の発行を抑え、様々な歳入確保策を講じています。それから当然税源の涵養については、これまでの努力の積み重ねということで、今回府税収入も増加を見込んでいます。そういう歳入の増加と施策の磨き上げをやっています。

私としては、そんなに一気に財政状況は改善しないので、厳しいことは間違いないですが、国が示している基準もありますので、それに則ってできる限り持続可能な財政運営に努めていきたいと考えています。

記者

(資料14ページの)発達障害児の診療体制を構築する事業について、初診待機期間を最大9カ月から1カ月に短縮するというかなり思い切った対策だと思う。長年の課題ということだったが、この事業への思いを伺いたい。

知事

実はこの目標は令和7年度に入るときも同じことを言っていて目標としては新しいことではありません。今まで一番の課題は専門医でした。まず、発達障害かどうかは誰かが判断しなければいけないわけですが、(発達障害が)疑われる場合に専門医に行かれます。初診で診てもらった人は、患者として二診目も同じ専門医のところに行かれますので、そうするとなかなか新しく初診の方が入れないので初診待機時間が長くなるということがありました。

発達障害の中にも様々なレベルや症状の方がおられますので、場合によっては専門医ではなくても治療ができるのではないかと言われていて、治療の裾野を広げようということが基本的なベースとしてあります。

今回目標としては変えてはいませんが、例えば親御さんではなかなか分からないですが、実は専門医ではなくても幼稚園や保育園などで発達障害の疑いがあるかどうかを判断できる人がいるのでないかと考えています。

できる限り間口を広げようということであの手この手を考えていますが、今回は資料14ページに書いているようなことをやっていくということです。基本的には、専門医にかかるとずっと同じ専門医にかかるので、その専門医が空かずに初診を望んでいる人が待機しているという今の状況を改善しようという趣旨です。

記者

防災について、府市連携でヘリを運航するのは長年の課題だったと思うが、これを当初予算に盛り込んだ狙いは何か。

知事

長年いろいろな課題があって、京都市から財政状況が厳しいので負担増を求められるなどいろいろとやってきましたが、今回は2機を同時に運用するだけではなく、ヘリが出動して現地で救助活動などを行うためには、それに必要な人員の体制が必要です。それを京都市がなかなか用意できないということで、府が用意することで、2機が同時に出られるような体制にするということです。

長年の課題という意味では、京都府はヘリを持ってないので、京都市にお願いしていたという状況がある中で、費用負担はしていましたが、その負担の割合が常に検討の対象になっていました。しかし、そういうことではなくもっと前向きに解決しようということを昨年の府市トップミーティングでお話しさせていただいて合意しました。

その前から事務的にはずっと京都市と府の部局で検討を重ねてきた中身で、前回の府市トップミーティングでも基本的な線を合意できましたし、これは安心・安全にも関わることなので当初予算で計上させていただくこととしました。

記者

高市総理が衆議院を解散する意向を示したが、総選挙ではどのような議論がされることを望むか。

知事

政権選択の選挙ですので、様々な公約がそろそろ出揃ってくるのかなと思いますが、内容もさることながら、有権者の皆様の投票行動につながる点では、分かりやすく政策を説明していただくということが一番だと考えています。

やはり喫緊の課題として議論すべきことは、物価高騰や資材価格の高騰が長期化していますので、総合経済対策では一定盛り込まれましたが、これがどう続いていくのかということがあります。昨日、長期金利が2.3%と若干インフレの懸念が出ています。しかも、経済の好循環を実現するためには、物価上昇を上回る賃上げを実現しなければいけませんが、例えば中小零細企業にとってみれば、賃上げが非常に厳しい経営状況につながっているということがありますので、物価をどうコントロールしながら経済の好循環につなげていくのかということはぜひ議論してもらいたいと考えています。

それから何といっても人口減少・少子高齢化は構造的な最も大きな課題なので、東京一極集中是正とも絡みますが、そうした人口減少社会にどう対応していくのかということは是非とも議論してもらいたいです。その中で、それが地方のあり方や地方創生にどう関係してくるのかは議論してもらいたいです。

もう一つ、直接地方に関係するかどうか分かりませんが、最近の一連の国際情勢の動きを見ると、いろいろ今までからは想定できないようなことが起こっていますので、この国際社会の中で、日本の立ち位置やプレゼンスをどう高めるか、国際情勢の不安定化が日本経済ひいては京都経済に影響があるのかないのかなど、衆議院選挙ですからその辺りはやはり多角的に是非議論していただきたいと私自身は考えています。

記者

食料品の消費税の減税についての話題が挙がっている。地方税収に影響があるかもしれないが、知事の所見はどうか。

知事

最終的に各党の公約がどうなるか分からないですが、少なくとも高市総理は食料品の消費税を2年間ゼロにするということで、その財源やスケジュールについては国民会議で検討する方針だということです。

令和8年度の財政運営にどう影響が出るかは、減税の実施時期にもよるので分からないですが、仮に食料品の消費税をゼロとすれば、報道ベースでは国全体で約5兆円の減収と言われています。地方消費税の減収による府内自治体への影響は、シェアをもとに機械的に算定すると年間約200億円の減収が見込まれるということです。

それから国税が減れば自動的に地方交付税も減るので(府においても)様々な影響が出ます。今はその影響がないようにすることを考えるほど消費税の議論の熟度が高いとは思えないです。しかしいずれは、地方税収への影響だけではなく、国の全体の財政構造にも影響してきますので、地方への影響を含めて丁寧に議論していただく必要があると考えています。

記者

中道改革連合という新たな政党が発足したが、何か思う点はあるか。

知事

これまでいろんな政党が一緒になったり離れたりされていて、今回は設立母体である立憲民主党と公明党が判断されたことなので、これについてコメントすることはなかなか難しいです。

「生活者ファースト」とおっしゃっていますし、例えば立憲民主党も従来の主張から若干歩み寄るということをおっしゃっていますので、この党がどういう政策を打ち出されるかということです。

もう一つは、衆議院議員による党ということです。例えばそれぞれの政党に所属されている参議院議員や地方議員、関連団体と中道改革連合との関係など、私自身もよく分からない部分もありますし、衆議院議員総選挙が終わらないとその話は出てこないかもしれませんが、国民の皆さんにも今後中道改革連合がどのようになっていくのかということを分かりやすく発信していただくことが必要だと考えています。

記者

京都府内の各選挙区において特定の候補者を支援する考えはあるか。

知事

衆議院議員総選挙ではいつものことですが、小選挙区が前提なので、私の政治的立場からは特定の候補や政党を支援するということは今のところ考えていないです。

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