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新年あけましておめでとうございます。皆様には、健やかに新春を迎えられたことと、お慶び申し上げます。本年もよろしくお願いいたします。
発表項目に先立ち一言申し上げます。昨夜からの大雪についてでございます。
昨日23時21分に京都府北部で発表されました大雪警報は本日の10時10分に解除されましたが、現在も京都市以北では大雪注意報が継続中です。
京都府では、SNSで府民の皆様に注意を呼びかけますとともに、雪害警戒本部を設置しまして、警戒体制をとっているところですが、現時点においては府内の被害は確認されておりません。
京都地方気象台によりますと、今後も北部を中心に断続的に雪が降る見込みです。
府民の皆様におかれましては、今後の気象情報や道路交通情報に十分ご注意をいただきますとともに、車を運転される場合には、冬用タイヤの装着など、しっかりと雪対策をしていただきますよう、よろしくお願いいたします。
また、報道機関の皆様には、周知について御協力をお願いいたします。
それでは、発表項目に移らせていただきます。
本日の項目は、「第43回京都府文化賞」の受賞者についてです。
この賞は、文化芸術分野で顕著な業績をおさめられ、京都の文化の向上に寄与された京都府にゆかりのある方を顕彰するもので、昭和57年度に創設いたしました。
今年度は、特別功労賞を5名、功労賞を8名、奨励賞を4名、計17名の方々への授賞を決定しました。順に簡潔に御紹介させていただきます。
まず、特別功労賞です。
この賞は、文化芸術活動において顕著な業績をあげられ、文化の高揚に多大の功労があった方を顕彰するものです。
1人目は、化学者の北川進様です。
京都大学で研究に励まれ、開発された「多孔性配位高分子」は、地球温暖化の原因となるCO2だけを吸着するなど、環境・資源問題に革命的な変化をもたらす材料として注目されており、その研究の功績は世界から高く評価されています。
2人目は、経済学者の佐和隆光様です。
京都で過ごした高校時代に経済学に関心を抱かれ、のちに若くして「計量経済学」の分野で世界的な業績を上げられました。気候変動緩和のための経済分析など、実社会の課題に取り組まれた他、ビッグデータ時代の到来を見据えた人材育成にもいち早く取り組まれました。
3人目は、料理人の髙橋英一様です。
本当の日本料理を正しく伝えたいという思いから「日本料理アカデミー」を設立され、初代会長をつとめられました。海外で現地のシェフに研修を行われるなど、日本料理の発信に寄与されたほか、「京料理」が国の無形文化財に登録されるにあたっても御尽力いただきました。
4人目は、染色家の五代・田畑喜八様です。
文政時代から続く京友禅の染織家「田畑喜八」の名跡を五代目として継承され、会長を務められた京都伝統工芸士会連合会では京都の伝統工芸界の発展に寄与されたとともに、ご自身も染物の技を追求し、伝統を守りながら流行も取り入れ、今もなお新たな挑戦を続けていらっしゃいます。
5人目は、美術家の森村泰昌様です。
京都でのデビューから約40年にわたって、古今東西の名画、往年の名優や歴史上の人物に⾃らが扮するセルフポートレイトの制作に取り組まれ、日本を代表する美術家として国内外から高く評価されています。
以上、5名の方を、特別功労賞として表彰させていただきます。
次に、功労賞でございます。
この賞は、長年の文化芸術活動を通じ、文化の向上に功労があった方を表彰するものです。
日本画家の大野俊明様、画家の児玉靖枝様、大蔵流狂言方の十四世・茂山千五郎様、美術家の髙橋匡太様、ソロパーカッショニストのイサオ・ナカムラ様、彫刻家の西野康造様、小説家の万城目学様、木工芸作家の宮本貞治様。
以上、8名の方を、功労賞として表彰させていただきます。
最後に、奨励賞でございます。
この賞は、新進の芸術家等で、文化芸術活動における業績が特に顕著である方を表彰するものです。
ヴァイオリニストの石上真由子様、美術作家の川田知志様、陶芸家・現代美術家の西條茜様、美術作家の山本雄教様。
以上、4名の方を奨励賞として表彰させていただきます。
今年開催される大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」ですが、命が輝くためには、科学技術はあくまで手段であり、文化や精神の要素が必要だと考えています。京都府としましては、今回の万博を契機に、京都の文化を広く国内外に発信していきたいと考えております。
なお、京都府文化賞の授賞式は1月30日に、京都ブライトンホテルで執り行いますので、当日の取材についてよろしくお願いします。
私からは以上です。
能登半島地震から1年が経ったが、改めて京都府における防災上の課題とその対応についてはどうか。
昨年の元日に発生した能登半島地震から1年が経過し、それから今月の17日には阪神・淡路大震災から30年になります。
また復興途上にある奥能登地域で昨年9月に豪雨災害がありまして、3ヶ月以上経過したものの、今なお、不自由な生活を余儀なくされている方がおられます。
改めまして、亡くなられた方々やそのご家族に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
阪神淡路大震災について一言だけ触れさせていただきますと、社会経済機能が高度に集積する都市を直撃した恐らく初めての直下型地震で、死者・行方不明者が6,400名あまりに上る人的被害のほか、道路、港湾等のインフラ施設や水道、通信、電気等のライフライン施設等に甚大な被害が発生いたしました。
この災害を契機に、防災体制の全般的な見直しが行われまして、緊急消防援助隊の創設をはじめとする広域的な援助体制が構築されるとともに、政府の初動体制の強化や、自主防災組織の育成、ボランティアによる防災活動の環境整備、それから高齢者・障害者等に特に配慮することなどが災害対策基本法の改正によって盛り込まれております。
京都府でも、最大震度5を記録し、1名の方がお亡くなりになるなど、多くの被害が発生したところです。当時も、発生の翌日から職員の派遣や被災者の受け入れなどの支援を行いました。またこの災害を契機に、災害発生時に災害対策本部の初動業務に関わる職員を指定する制度を創設しました。
その後も、東日本大震災や熊本地震、平成30年の大阪北部地震、そして昨年の能登半島地震と非常に大規模な地震が頻発しております。南海トラフ地震については今後30年以内の発生確率が70から80%と言われており、昨年8月に初めて、南海トラフ地震臨時情報が発表されたことからも、防災対策の強化の必要性はますます高まっているというのが我々の認識です。
現在、府内の主要な活断層による地震の被害想定の見直し結果と、能登半島地震を含む最近の自然災害の状況、それから昨年7月から全面的に稼働している危機管理センターの機能の活用などを踏まえまして、戦略的地震防災対策指針及び同推進プランの見直しを進めております。
また、昨年10月には、能登半島地震の教訓を踏まえた広域的な応援と受援体制の強化のために、近畿府県合同の防災訓練も実施したところです。先ほど言いました指針とプランが府民の安心・安全に繋がるように、市町村や専門家等の意見も踏まえ引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
個別避難計画の策定は、全国でも京都府でもなかなか進んでおらず、昨年4月1日時点で1人分も完成していない市町が4市町あったが、京都府は市町村にどのように働きかけるのか。
府内の策定状況については、まさに御指摘の通りです。策定済みの市町村や策定率がかなり高い市町村がある一方で、計画策定にかかる体制が整わないことやノウハウ不足等の課題によって未策定の市町村や策定率が低い市町村もあり、かなりばらつきがあります。
府内全体でも要支援者の約13%分の策定に留まっているため京都府では、これまでからも保健所を中心とした研修会の開催やアドバイザーの派遣等によって市町村の取組を支援しております。
昨年12月2日には、市町村職員向けに個別避難計画策定にかかる研修会を実施しまして、市町村職員、保健所の職員、福祉団体の職員など合わせて45名の方に参加していただきました。
個別避難計画の策定は非常に手間のかかる仕事ですし、ノウハウも必要ですので、引き続き市町村に対する支援として、専門家の派遣など色々なことをさせていただきたいと考えています。いずれにしても要配慮者への避難体制の構築は必須だと考えていますので、引き続き市町村と連携して計画策定に努力していきたいです。
避難を支援する側の担い手不足や、要支援者の命を預かることへの課題もあると思うが、府民に対するメッセージはどうか。
特に地方部における高齢化・人口減少が著しい中、災害だけでなく様々な住民サービスを支えていた地域の機能が低下しているのは間違いなく、もちろん防災・減災対策や避難のこともありますが、それも含めた地域の機能をどうやって支えていくのかは非常に大きな課題だと考えています。
一昨年の8月に発生した台風7号の時に、事前にタイムラインを策定していた地域では、空振り覚悟で早めに避難され、避難所が開いていなくても知り合いの家や親戚の家に避難することで被害を免れたケースもあります。
人口減少の中でどのように要支援者を支えていくのかについては、様々な工夫が必要だと考えており、個別避難計画の策定もその一環ですが、地域でどうやって住民の安心・安全を守っていくのかについては引き続き努力していきたいです。
能登半島地震について、石川県や能登地方に改めて支援活動を行う予定はあるか。
被災直後から行ってきた支援をおさらいすると、消防や警察、医療関係者は能登地域全体で支援にあたっていましたが、我々は対口支援先である七尾市において避難所運営支援や被害の判定を担当していました。これらは6月で終了し、7月からは中長期的な復旧のためにエンジニア等の技術者の派遣を続けています。年が変わったからといって、新たな支援をするということはなく、今までやってきた復旧・復興のための支援を継続するということです。
もう一つは、様々なイベントを通じて能登地域の産品を紹介するため、京都で行われるイベントに参加していただいております。息の長い支援になると思いますが、引き続き支援してまいりたいと考えています。
もし追加で更なるニーズがあれば、京都府単独というより全国知事会や関西広域連合の枠組みで行っていますので、要請に従って積極的に対応していきたいと考えています。
石川県とは文化に関する協定も結んでいるが、今後何か予定していることはあるか。
この協定は被災地支援のことだけではなく、京都府と石川県の文化振興等に係る連携について、馳知事から呼びかけがあったものです。地震があったので新しい取組が進められなかった部分もあるのですが、そうした中でも金沢おどりに京都の花街の方が出演して盛り上げたり、私どもが把握していないこともかなり行われています。従来から文化的な繋がりはありますので引き続き努力していきたいです。
今年特に取り組むべき府政の課題はなにか。
まず我々は、京都府総合計画のもとで「あたたかい京都づくり」を足元で加速させておりますけれども、今年はその取組をさらに加速させて、できるだけ多くの府民の皆様に「あたたかい京都づくり」が実感できたと言っていただけるような年にしたいと考えております。これは年頭の辞でも話しましたが、総論としてはそういう思いです。
ただそのためには、先ほどお話をした防災・減災、いわゆる自然災害対策は当然ですが、さらには、長引いている物価高騰、特に資材価格の高騰等もあります。それから、これはもう構造的な課題ですが、少子高齢化や人口減少に伴う人手不足が全ての分野で起こっておりますので、そうした足元で起こっている様々な課題にも立ち向かっていかなければいけないと考えております。
物価高騰対策については、国の総合経済対策の裏打ちとなる補正予算が成立しておりますので、これを最大限活用して、物価高騰の影響を受けている事業者の事業継続と、生活に困窮されている方への支援等を含めて、社会情勢や雇用情勢の変化に対応しながら機動的に経済対策は講じていきたいと考えております。
それから自然災害対策については、もちろんできる限りハード整備はやりますが、危機管理センターを拠点にハード・ソフト両方から府民の安心・安全の確保に努めてまいりたいと考えています。
少子化対策については、一昨年の12月に「京都府子育て環境日本一推進戦略」に改定をしておりますが、これに基づく施策を総合的に展開していくのが基本だと考えております。その中でも先駆的な取組としてやっております「親子誰でも通園制度」や、「京都版ミニ・ミュンヘン」、それから「子育てにやさしいまちづくり推進計画の認定制度」などについては、さらに拡充することによって全国への波及も目指していきたいと考えております。
それから文化庁が京都に移転してきて今年で3年目を迎えます。文化庁の移転の前になかなか準備ができなかったのですが、大阪・関西万博も1つのターゲットとして、文化首都・京都を目指していきたいと思っておりました。先ほど、会見項目の京都府文化賞の受賞者決定の際にもお話しましたが、万博のテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」でありますが、いのちが輝くためには、科学技術が手段で、そこに文化や精神の要素も必要だということで、京都が担うべきテーマだと考えております。そのため、この万博の開催を京都の文化の魅力を国内外に発信する絶好の機会ととらえて、様々な取組をしていきたいと考えております。
もちろん総合計画全般の推進ですから、産業政策などのその他の政策についても、当然加速化させていきたいと考えております。
「親子誰でも通園制度」は京都府が独自で先駆的に実施している取組だが、今言われた「拡充」というのは、府の制度を拡充した上で全国に働きかけるという意味か。
制度を拡充するという意味だけではありません。もともと国が「こども誰でも通園制度」を試行的にされており、それをベースにして、我々の「親子誰でも通園制度」をやっていただけるところを掘り起こすということです。できる限り普及させていくことが基本で、我々は必要な経費を支援するという形でやっておりますので、まずは対応していただける園の数を増やすことが基本だと考えています。
全国への波及というのは、あくまで我々が実施した成果や、検証した結果について、国にこういう効果があったと訴えることで国を動かせるのではないかと考えており、そうした観点での「拡充」と申し上げました。
今は京都市と宇治市でのみ実施しているが、他の自治体にも広げたいということか。
そうです。ただし、そのベースとしては「こども誰でも通園制度」をやっていただく意思決定が必要ですので、そのベースがあっての上でということです。
インフルエンザの報告数が過去最多となったが、府内の状況と対応についてはどうか。
インフルエンザの流行については、直近に発表したのが第52週(12月23日から29日)についてで、定点あたりの報告数が54.88でした。現在の集計方法になった平成11年以降では最多であり、非常に流行しています。
例年に比べ早めに流行入りをしており、今も継続しています。地域別にみても全ての保健所管内で警報レベルを超えており、しかも、全国でほぼ同様の傾向ではないかと考えております。
ただ12月23日から29日というのは学校の冬休み期間が含まれており、現在3学期が始まっていますので、さらに流行の可能性もあります。府民の皆様には感染予防をお願いしたいですし、我々も感染の動向や医療の状況を注視する必要があると考えております。
府医師会や各保健所からは、年末年始は休日診療所や外来において多数の受診があり、非常に対応に追われたが、入院医療については全体としては逼迫していないと聞いております。
現在も発熱外来などの外来は非常に混み合っており、入院についても一部ベッドの余裕が無くなりつつある医療機関があると聞いておりますが、全体としては逼迫している状況ではないということです。
府民に皆さまには、十分な栄養や睡眠をとるなどの体調管理と手洗い、場面に応じたマスクの着用と換気、室内を適度な湿度に保つなど、基本的な感染防止対策を是非ともとっていただきたいです。特に今週末は3連休であり、20歳を祝う行事や新年会などもあり、人と接する機会が多くなると思いますので、いつも以上に感染対策には心がけていただいて、インフルエンザが疑われる場合は、無理をせずに休養をしていただきたいです。
また、高齢者や基礎疾患のある方が感染すると重症化リスクが非常に高いので、高齢者にお会いするときや通院の際にもマスクの着用を含めた感染対策へのご協力をお願いしたいです。
なお、65歳以上の方等は定期予防接種の対象となっておりますので、重症化予防としての予防接種をぜひ早めにご検討いただければありがたいです。
京都府の障害者施設からの物品調達については、2年連続で目標額を達成できておらず、知事に対して要望もあったと思うが、現状をどのように考えているか。
京都府では、障害者に支払われる工賃の向上のために、「国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律」に基づいて毎年度、物品調達の推進を図るための方針を定めて目標額を設定しております。御指摘のとおり、目標額は年々向上しているのですが、実績が目標額を達成していません。改めて庁内で周知を図り、定めている目標に到達するよう努力する必要があると考えています。
物品の調達について、昨年12月に要望いただいているのは十分承知をしています。その中には敬老祝い品の話もありますが、これは各論として非常に重要なのでお話されているのだと思いますが、全体としては物品調達の目標額を達成することが重要なので、その一環として敬老祝い品についても検討していく必要があると考えています。
目標額に対して実績がだいぶ低いので、改めてきちんと問題意識を庁内の各部局に持っていただく必要があると考えています。
敬老祝い品を検討する必要があるというのは、予算的に措置をするということか。
予算については、この施策のことだけではなく全体的に財政が厳しい一方で、対象となる高齢者の方が増えていますので、順次見直しながらも制度の趣旨が損なわれないような工夫をしてきました。敬老祝い品については、そういう観点で敬老の立場と障害者施設からの物品調達という立場のバランスを検討していく必要がありますので、現段階では検討中として御理解いただきたいです。
京都市が宿泊税の引き上げを検討されており、近く正式に発表される見込みだが、知事の所感はどうか。
もともと京都市は宿泊税を平成30年10月に導入されています。その時はコロナ禍前でしたが、観光客が非常に増えているということで、宿泊客の方に行政サービスの受益に見合った負担を広く分かち合っていただくという考えで導入されたと認識しています。
収入については観光客の受入環境の整備や満足度向上のために活用されてきたと認識しています。今回は、市民生活と観光との更なる調和を図り、持続可能な京都観光の実現のために税率を引き上げることが必要不可欠だと検討されたと伺っていますので、そういう意味では、今回の検討については私としては京都市の考え方は十分理解できます。
税なので、徴収したものをどう活用されるかについては、市民生活と観光の更なる調和や観光客の満足度の向上など、そうしたものに的確に使われることを期待したいです。
検討段階では最大で現行の10倍である1万円になるそうだが、額についてはどう考えるか。
どういう基準でこの額にされたのか私もつぶさには知りませんし、色々な経費の高騰と徴収したものをどう使うのかということのパラレルの関係だと思いますので、額が高いか低いかについて判断する基準を持っていません。
ただ、宿泊料が一定程度高い方から宿泊税を高く取るということで、バランスを考慮されており、それほど高いものではないと思います。
京都府では宿泊税の導入の検討はどうか。
事務方から検討しているという話を聞いたことはありません。
観光客で一定程度混雑している地域がある一方、是が非でも観光誘客を強化して地域活性化に繋げたいという地域もあり、市町村によって事情がかなり違うので、京都府が一律に宿泊税を導入することには慎重な検討をしなければいけないと考えています。
知事としては、今のところそれほど必要性は感じていないということか。
税をかけることで需要を抑制するということではなく、あくまで財源としてどういうことに使うのかとの兼ね合いだと思いますので、そちらもきちんと考えていかないといけません。当然ですが負担を求めるのであれば、両面から考えなければならず、そうしたことについて深く検討したことはありません。
北陸新幹線について、昨日、福井県知事が個人的な考えとして小浜までの先行開業があり得ると話をされたが、それについて考えはあるか。
福井県知事がそういった発言をされたことは報道で承知しております。
福井県知事は「私の初夢」と前置きされていましたが、福井県にとってみれば、1日も早い北陸新幹線の全面開業を望んでおられるので、そうした強い思いから出た発言だと受け止めております。
全線にわたる整備の責任については鉄道・運輸機構や国が負っておられますので、その手順について私が何かを申し上げる立場にはありません。
小浜までの先行開業自体を否定されている訳ではないということか。
否定も肯定もありません。今、鉄道・運輸機構が進めておられる環境アセスメントの過程においても部分的なことは示されておらず、全線にわたる整備の手順に基づいて我々は様々な発言をしています。
否定も肯定もなく、福井県知事の全面開業への強い思いから出た発言だと受け止めているだけです。
京都市が開始する第2子以降の保育料無償化については、府でも取り組む必要があると考えているか。
今は、第3子以降の保育料無償化について京都府と市町村が共同で施策を進めています。第2子以降の保育料無償化については我々が特に検討しているということはありませんが、もともと全国知事会でも幼児教育や幼児保育の完全無償化の早期実現ということを提言していまして、基本的にはナショナルミニマムとして対処すべき問題ではないかと考えています。
府として、国に対して第2子以降の保育料無償化を働きかける意向はあるか。
全国知事会として昨年8月1日に「子ども子育て政策を強力に推進するための提言」を出していまして、その中で幼児教育・幼児保育の完全無償化の早期実現ということを言っており、その取りまとめの議論には我々も参画しております。京都府単独で働きかけるというよりも、こうした全国知事会の提言もありますので、それについて更に強力にお願いしていく必要があると考えています。
保育料の無償化についてはナショナルミニマムとして対応してほしいということだが、日本維新の会を含めた与野党の検討委員会がスタートしているが、それに対する所感はどうか。
今クローズアップされているのは高校の無償化だと思いますが、先ほど言いましたとおり全国知事会レベルで、幼児教育・幼児保育の完全無償化をお願いしております。
ナショナルミニマムと申し上げた意味について補足しますと、自治体の財政状況によって子どもたちの保育・教育環境が左右されるのではなく、国レベルで対応することによって、自治体の財政状況に左右されない取組の方が良いということです。
昨年末からXで「西脇隆俊 京都府知事【公式】」というアカウントが稼働しているが、知事が運用しているのか。
今までは不慣れでそうしたものはしていなかったのですが、昨年12月中旬からXとインスタグラムの個人アカウントで発信を始めています。まだわずかしか投稿しておりません。
今までも京都府では公式のLINEやXでの情報発信、Youtubeでの動画配信をしておりますが、例えば動画撮影の時に私が感じたことのコメントやエピソードを加えることで、より多くの方に府公式のSNSやYoutube動画を見ていただきたいと思い、私自身の発信というよりも、府の公式の発信に関心を持ってもらえたら良いかなと思って始めました。
今のところはそういう形でゆっくりと始めたいと思っています。
特に「西脇知事の一球入魂!」については、撮影に非常に苦労しているのに知らない人が多いということに若干ショックを受けておりまして、少しでも関心が高まればと思っております。
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