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令和6年7月19日定例知事記者会見

料理をテーマとした婚活イベントの開催について

本日の発表項目は、2点ございます。

まず1点目は、料理をテーマとした婚活イベントの開催についてです。

京都府では、結婚を希望する独身の方々の出会いから交際、結婚までを支援するために、平成27年度から「きょうと婚活応援センター」を運営し、出会いの場となる婚活イベントを開催しています。

このたび、今年度の体験型婚活イベントの第一弾として、「お料理婚」を9月1日(日曜日)に開催いたします。このイベントは、「子育て環境日本一推進戦略」の重点プロジェクトの1つである、共同作業を通じて出会いの機会を創出する「プロジェクト婚」として、初めて実施するものです。

本イベントは、学校法人大和学園様のご協力をいただき、京野菜を使ったイタリア料理に共同で取り組んでいただくもので、料理体験の後には試食の時間も設けております。

参加者同士が協力しながら料理をしたり、自分たちで作った料理を一緒に試食する中で、自然と会話が盛り上がる、縁結びの場になることを願っております。

参加者を本日から募集いたしますので、多くの皆様にご参加いただけるよう、周知をお願いしますとともに、当日の取材についてもよろしくお願いいたします。

なお、今後も「プロジェクト婚」を含む、さまざまな体験型婚活イベントを企画しております。詳細が決まり次第、別途お知らせしますので、よろしくお願いいたします。

「京都府みどり認定ロゴマーク」の作成について

2点目は「京都府みどり認定ロゴマーク」の作成についてです。

京都府では、府内の農林水産業における環境負荷低減活動を促進するために、令和5年3月に京都府と府内26市町村の共同により「京都府みどりの食料システム基本計画」を策定し、同年4月から環境負荷の低減に取り組もうとする農林漁業者が作成する事業活動実施計画を「京都府みどり認定」として認定する取組を行っています。

これまでに、個人・法人・団体を含め290名を認定しているところですが、認定された方々から流通業者や消費者などへのPRのためのロゴマークを是非作って欲しいというご要望をお受けし、この度、「京都府みどり認定」に基づき生産された農林水産物であることを示すロゴマークを新たに作成しました。

「京都府みどり認定」を受けられた農林漁業者が、認定を受けた計画に記載した農林水産物を販売する際に、商品に印字やシールで表示することにより、環境負荷低減と安心・安全な農林水産物の供給に努めている生産者であることをPRしていただきます。

京都府としても、ロゴマーク導入を機に、「京都府みどり認定」制度に基づき生産された農林水産物の「安心・安全」や「おいしさ」に加え、環境に配慮した社会的価値を理解し、選択してもらえる環境づくりを消費者団体などとも連携して取り組んでまいりたいと考えています。

ロゴマークの使用申請の受付は本日から開始いたします。また、「京都府みどり認定」の申請についても随時受け付けておりますので、合わせて周知にご協力をお願いいたします。

私からは以上です。

質疑応答

記者

今回の発表項目である料理をテーマとした婚活イベントについては、料理を作りながら婚活をするということだと思うが、こうした取組に対する知事の考えはどうか。

知事

もともと体験型婚活イベントでは、京都サンガのサッカーの試合や、京都ハンナリーズのバスケットボールの試合を、男女20人ずつに観ていただき、その後に交流の機会を作ったりですとか、清水寺や石清水八幡宮などで、参拝や散策を兼ねて婚活イベントを実施してきました。

これは、体験型婚活イベントということでやってきたのですが、「プロジェクト婚」というのは、そこから1歩進んで、共同で作業をすることによって、より交流の機会を増やそうということです。もともとの婚活イベントも趣味が同じ方で開催する場合がありましたが、同じ目的を持つことでより積極的に交流する機会ができ、男女の共同作業とすることで、より相手の等身大や、素の姿が知れるのではないかということで、「子育て環境日本一推進戦略」の中に入れたものであり、今回はその第1弾ということです。

料理ということであれば、その後もし結婚ということを考えれば、結婚生活にも繋がるということもありますし、後は、もともと大和学園と協定を結んでおり、これは人材育成の協定でしたが、ぜひ協力したいという話もありましたので、実施させていただくことになりました。

記者

内容のうち、マッチングタイムというのは、どういうものか。

知事

最初に個別にお話をしていただいて相手のことを知った上で、グループに分かれて料理を作り、その後に作った料理を皆で食べるという流れであり、どこからがマッチングタイムだということはありません。そういう意味では、料理を作るとき、試食をするときといった中で、交流を深めていただければと考えています。

記者

知事としては、この取組を率直にどう思っているか。

知事

大きく期待しています。今までも、令和5年度の体験型婚活イベントで言うと、カップルの成立率は平均47%くらいありましたが、より高い成立率であればいいなと思っていますし、料理という共同作業をすることで、より交流を深められる可能性が高いと思っていますので、ぜひ参加していただきたいです。

記者

北陸新幹線の小浜・京都ルートについて、建設費が従来の想定の約2倍の約4兆円となる見通しとの一部報道がされており、次回の与党PTで国が報告をするとのことで正式発表はまだだが、今の計算方法でいけば、費用対効果は0.5程度になる、また京都府の財政負担も2倍以上に膨らむことが想定されるが、これらの報道の受け止めと、改めて財政負担をどう低減していくべきと考えるか。

知事

今ご指摘ありました、北陸新幹線の事業費や費用対効果に関する報道については承知していますが、現在のところ、事業費や費用対効果などについて、国や与党PTから、私どもは何も伺っておりませんので、この時点で何か申し上げることはありません。

本日の斉藤国土交通大臣の記者会見でも、(小浜・京都ルートの詳細な駅位置、ルート案などについて)作業中ということで、具体的にまだ決まっていることはないとおっしゃっておりますので、私どもとしては、もちろん費用については非常に大きな課題ではありますけれども、現時点で仮定の話でお答えすることは控えさせていただきます。

従来から言っていますように、受益に応じた負担を国にお願いしておりますので、引き続き要望してまいります。

記者

次回の与党PTでは、京都駅の新駅の候補地として、現在の京都駅の大深度地下、駅南側の地下、桂川駅付近の地下の3案を提示するという報道がされている。これについても正式報告前になるが、駅をめぐる知事の考えはどうか。

知事

斉藤大臣が、詳細なルート案や駅位置を検討中であり、それらを決めないと当然事業費も出ないという文脈の中でお話をされております。我々は、国や与党PTから、何も伺っておりませんので、これにつきましても、今、私どもがどのルートがいい、悪いという話をする立場にはありません。

現在、環境影響評価法に基づく評価手続中でありますので、慎重な調査と丁寧な地元説明、建設発生土や地下水などを含めた様々な施工上の課題について、適切な対応をお願いしていくという従来の立場に変わりはありません。

記者

北陸新幹線について、建設費が想定の2倍近くになるのではないかという話もあるが、事業費がここまで膨らむ可能性があることについて知事はどう思うか。

知事

まず、詳細ルートや駅の位置が決まらないと事業費は算出できません。その辺りについては、国や与党PTから何も伺っていないので、現段階で私が事業費について言及することは控えさせていただきます。

もともとの算出額についても別段、負担の議論をしていた訳ではないので、2倍だからどうこうということではなく、事業費がある程度出てきた段階での話であって、しかも誰がどのように負担するかという話はまだ何もないので、我々としては、先ほども言いましたように、今の段階では受益に応じた負担をお願いしたいと言うことに尽きます。

記者

知事は慎重な調査と丁寧な地元説明とおっしゃっているが、もし仮に国や鉄道・運輸機構が十分な調査や丁寧な説明を行っていないと判断した場合は、工事を拒否する可能性があるのか。

知事

環境影響評価と負担については、分けて話をします。

環境影響評価は、法律に基づく手続きとして行われており、それがきちんと行われているかということについて、我々も今までから評価方法書の手続きにおいて意見を申し上げています。また、これは京都府だけではありませんが、環境影響評価の中で正式に地元の沿線自治体として意見を申し上げる時がありますので、その段階できちんとお話をしなければいけないと考えています。

その上で、負担については、受益に応じた負担かどうかということも含めて考えますが、着工5条件の中では財源の確保の目途が立つこととなっていますので、その一環として考えています。

地元の負担ですべてが決まるわけではありませんので、全体の財源の内訳が決まっていく中で、我々ができる、できないという話をしなければいけません。

記者

知事が言われている受益とは、京都府が受ける利益ということか。

知事

はい、そういうことです。

記者

これだけの国家プロジェクトになると、京都府が受ける利益と日本全体が受ける利益は必ずしも比例しないこともあり得る。仮に、京都府に受益があまりないけれども全体としては受益がある場合は、知事はどの立場で考えるのか。

知事

これは鉄道だけの話ではなく道路などでも同じですが、全てを総合的に判断した上で財源の仕組みが決まっていきます。国が負担する理由や事業主体であるJRが負担する理由もある訳で、総合的に考えていく中で決まっていきますが、我々は全体のことを考えて負担するわけではなく、あくまで地元自治体としての枠組みで考えるということです。どう考えるかというよりも、私は地元の受益と負担ということで考えるということです。

記者

全体ではなく、京都府が今回の事業でどれだけ受益を受けるかを一番に考えるということか。

知事

はい、そうです。

記者

北陸新幹線について、報道されているように北陸新幹線の事業費が増えるという内容が事実だとすれば、前提条件や想定がかなり大きく変わると思うが、知事として国に逐一説明を求めることや、こうしてほしいといった要望をすることはあるか。

知事

今の段階では、仮定の話で私が立場をお話しすることは混乱を生むだけなので、我々から何かを求めることはありません。

現に今は、環境影響評価法に基づいた手続きが進行中なので、その手続きをしっかりやっていただくことに尽きると考えています。

記者

危険な暑さが予想される前に発表される「熱中症特別警戒アラート」が新設された。京都府内でも、今月4日に今年初めてとなる「熱中症警戒アラート」が発令されたが、学校現場で屋外活動を中止したり、宇治市で臨時休校にするなど、対応が進んでいる。

これからますます、暑さが本格化していく中で、府として何か対応は考えているか。

知事

熱中症対策全般については6月の府民だよりの特集でも呼びかけや啓発を行っており、さらに7月を熱中症予防対策強化月間として、民間の企業などと連携して、啓発ポスターやチラシの提示、ステッカーを貼るなどの取組を行っているほか、天気予報アプリに熱中症予防啓発バナーを表示するなどしております。熱中症特別警戒アラートの話がありましたが、運用が若干きめ細かくなっておりますので、こうしたアラートを活用したホームページや防災・防犯情報メール、SNS等での情報発信をはじめ、様々な機会を通じて、改めて熱中症予防対策の啓発を実施しております。

府民の皆様には、喉が乾いていなくてもこまめに水分を補給すること、屋外では日傘や帽子で暑さを避けること、屋内でもエアコンや扇風機をためらわずに使うことなど、熱中症予防を是非とも心がけていただきたいです。

特に子どもは体温調節機能が十分でないですし、高齢者は暑さや喉の渇きを感じにくいですので、より一層の注意が必要です。ご本人もですが、子どもや高齢者の方については、周りの人も積極的に注意の声掛けをしていただくように、改めて私からもお願いを申し上げます。

記者

高校野球の京都大会では、1日の試合数を2試合にするとか、暑さのピークの時間帯の試合を避けるといった対策が行われている。知事が高校生だったときから状況も変わってきていると思うが、大会をご覧になってどう考えるか。

知事

私が高校野球をやっていた頃に比べて、体感でははるかに暑いと感じます。高校生という発達段階の子どもにとってみれば、過酷な状況での試合というのは、もちろん健康上のことも考慮する必要があります。また、従来からずっと練習を積み重ねてきた最後の成果を出す夏の大会という意味では、ある程度、適切な環境で戦ってもらいたいという思いもあります。

取組は全国的な傾向ですが、高野連のさまざまな工夫については心から敬意を表したいと思います。暑さについては、対応を追い越すくらいに暑くなってきていますので、場合によっては臨機応変な対応も必要になってくると思っています。

いずれにしても、水分の補給等も含めて十分な暑さ対策をした上で、はつらつとした元気なプレーを期待したいです。

記者

昨日、京都アニメーション放火殺人事件から5年を迎えた。宇治市の公園に碑も設置されたが、知事の受け止めはどうか。

知事

今ご指摘がありましたように、昨日で京都アニメーションの放火事件から5年が経過いたしました。被害者、ご家族、ご遺族の苦しみや悲しみは、今も消えることなく続いていることを思いますと、痛恨の極みでありますし、胸が締め付けられる思いがいたします。

改めて、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。

事件直後に私も現場を訪れて献花をいたしました。あの時、目にしました現場の惨状や、亡くなられた方の無念さに思いを馳せますと、改めて強い憤りと深い悲しみを禁じ得ないところです。

また、世界中から寄せられました義援金を、我々のところで配分させていただいたのですけれども、配分の過程で、突然、理不尽な犯罪に巻き込まれて亡くなられた被害者や遺族の方々苦しみや複雑な思いに触れまして、被害者支援の難しさと同時にその大切さを身をもって痛感いたしました。

今月14日に、「志を繋ぐ碑」に係る設置報告会が「お茶と宇治のまち歴史公園」で開催され、私も出席させていただきました。「志を繋ぐ碑」は、ご遺族の方々、京都アニメーションの方々、関係の方々が、本事件に関わり支援を行ってきた多くの人々の「志」を繋ぐとともに、そうした「志」を基に新しい世界へと羽ばたいていこうという「誓い」のようなものではないかと思っています。

京都アニメーションは事件後も多くの作品を作られていますが、やはりこれからも、多くの人々の「志」を受け継ぎ、素晴らしい作品を作り続けていただき、世界中に感動を与えていただければありがたいし、是非ともそうなることを願っております。

被害者の方々やご遺族にとって、事件の苦しみ、悲しみは簡単に癒えるものではないですけれども、「志を繋ぐ碑」に込められた想い、そして、全ての人々の「志」を胸に、できる限り、一歩ずつでも前に進んでいただくことを切に願っていますし、これからも事件の被害者の方や企業に寄り添ったかたちで対応していきたいと考えております。

いずれにしても、5年という一つの節目を迎えて、新しい世界へ飛び立とうという想いが、「志を繋ぐ碑」の36羽の鳥に込められているのではないかと強く感じました。

記者

被害者に寄り添った対応をしたいということだが、具体的にはどういったことを考えているのか。

知事

今は具体的にはないのですが、京都アニメーションとの関係で言えば、文化庁も京都に移転して来られましたし、京都というのはもともとアニメーションも含めて様々なメディア文化が揃うという強みがあります。京都アニメーションは素晴らしい作品や事業をされていますので、京都でそうしたメディア文化をさらに活かすような取組を進めていきたいですし、そうした中で、京都アニメーションと一緒になって仕事ができることもあると考えています。

記者

京都府と京都府教育委員会の職員の不祥事が多くなっており、昨年度は5年ぶりに2桁となる10人が懲戒処分を受け、今年度も既に3人が逮捕され、処分を受けている。

近年の特徴としては、性犯罪やセクハラといったわいせつ関連の不祥事で処分を受けた職員が13人のうち10人となっており、7割を占めている。先日の会見で再発防止策を至急考えたいと言っていたが、検討状況はどうか。

知事

職員の綱紀粛正については、機会があるごとに注意喚起を行ってきましたが、今、ご指摘がありましたわいせつ事案に限らず、府民の皆様の信頼を損ねるような事案が起こっていることについては、極めて遺憾であり、心からお詫びを申し上げます。

ご指摘がありましたように、先日の不祥事を受け、改めて法令等の遵守と全体の奉仕者としての公務員の使命や社会的責任などについて再徹底を図るとともに、不祥事に対しては厳正に対処する旨の通知を全職員に対して発出したところです。

私の所管ではありませんが、教育委員会についても、適切な対応をされていると考えています。

いずれにしても、今、例に挙がったことは公務員に限らずやってはいけないことですが、特に公務員は、そうした行為によって職務遂行や、場合によっては公務全体への信頼を損ねることであり、ひいては府民サービスの低下に繋がりかねず、特に職員の皆さんにはコンプライアンス意識の向上に努めていただき、ぜひとも公務員倫理を確立していただきたいです。

全職員を対象とした研修の実施についても現在、計画していまして、できる限り早く具体化して職員の不祥事の根絶に向けて取り組んでいきたいと考えています。

記者

母数が多くないので、統計としてどれだけの意味があるかは分からないが、セクハラや性犯罪関係の不祥事が目立っている。教員の場合だと、禁止されている生徒とのSNSでのやりとりをしてしまったり、マッチングアプリ等を利用し、昔であれば知り合うことのなかった人と知り合えたりということがきっかけであったりするが、わいせつ事案が多い理由をどう見ているのか。

知事

先ほど言いましたように、公務員に限らずコンプライアンス意識の徹底は重要ですが、それぞれの犯罪について、その犯罪を誘因する要因があり、そこまでは分析をしきれていません。ただし、公務員の立場としてきちんとするようにとは言わないといけません。

今、ご指摘ありましたように、不祥事を根絶したり、防ぐための手法として、具体的に決めるようなことがあれば、それは検討してみたいですが、そのためには分析もさせていただきたいと思います。

全体の母数がそれほど多くないので、統計上の傾向を見るほどでもありませんが、ご指摘の点については検討してみたいと思います。

記者

米軍関係者による性暴力事件の発生が沖縄県に伝えられていなかった問題に関連して、その後、他の都道府県でも政府機関から自治体に情報が伝えられていなかったことが判明している。京都府でも京丹後市にXバンドレーダーが配備された米軍経ヶ岬通信所があるが、府においても性犯罪を把握できていなかった、伝えられていなかった事例はあるのか。

知事

沖縄の件を受けて、再確認したわけではありませんが、現時点において性犯罪に関する報告は受けていません。ただし、米軍との情報共有については、当初は交通事故が話題になっていましたが、米軍との関係で報告を上げてもらうように地元の連絡会で様々な取り決めをして、できる限り情報を早くもらえるようにお願いしています。

それから、米軍にはよき隣人でいていただきたいということで、常に地元との交流などもやっていただいています。そうして顔の見える関係を作ることによって、事件の発生を知らせてもらう前に、事前に防ぐことが重要だと考えています。

米軍経ヶ岬通信所の場合は、全ての生活を基地の中でされているというわけではなく、常日頃から基地外での生活もされていますので、そうした意味では常に住民との接点もあります。今のところ性犯罪の情報は来ていませんが、やはり住民の安心・安全が最も重要なので、性犯罪に限らず、機会があるごとに米軍に対しては私の意思を伝えていきたいです。

記者

性犯罪に関する報告を受けていないというのは、警察に確認した上での話なのか。

知事

今回、私から確認したというわけではありません。

記者

警察からそうした報告が上がってきていないということか。

知事

上がってきていません。

記者

京都府から確認を求めているわけではなく、これまでそうした報告は入ってきていないということか。

知事

はい、これまで入ってきていません。

記者

通常、交通事故が発生した場合も報告は入ってくるのか。

知事

交通事故については、これまでにいくつかやり取りをしており、軽微なものは別にして、一定のレベル以上のものは米軍からきちんと報告してもらうシステムにしています。当然、警察も動いていますので、後で警察に裏を取るといったことは常にやっています。

記者

知事は、祇園祭にどのような形で参加したのか。また、祇園祭に参加して街中の様子を感じたと思うが、今後のオーバーツーリズム対策も含めた観光政策のアイデアがあれば伺いたい。

知事

宵山に八坂神社の境内で石見神楽が奉納されており、今回が50回記念だということで、冒頭で宮司の方や島根県の浜田市長などと一緒に挨拶をして祝意を述べました。

山鉾巡行では、例年のことですが、正使の方は京都市長にくじ改めをするのですが、私は奉行奉仕の補佐として、副使の方からちまきの奉納を受けました。

神輿渡御では、神輿を担ぐと言うには短時間ですが、神輿に少し触らせていただきました。また、最初に石段下で宮司さんと京都市長と私とでそれぞれの神輿会の方に激励の挨拶をしました。その際に申し上げましたが、今年は能登半島地震で多くの方が亡くなられましたし、まだ避難生活を余儀なくされている方もいるため、京都や能登、日本に平穏が訪れるようにという思いを込めて神輿を担いでいただきたいとお話しました。

もともとは疫病退散や災害からの安寧や復旧・復興を祈願するために始まったという祭りの意義というのも、京都の持っている歴史や伝統の証であり、その長い歴史の積み重ねが観光資源としての魅力に繋がっていると思いますので、その意味では祇園祭も京都が持っている観光資源として大きな価値があると思います。

ただ、祇園祭は観光資源というだけでなく、もともと神事ですし、そうした趣旨があって受け継がれてきたものなので、そうした文化は大事にしたいと改めて思いました。

記者

知事は神輿に触ったと言われていたが、石段下のイベントでは三若の法被を着られていた。関わったのは三若の神輿だけか。

知事

三若の神輿を担いだ後、錦の神輿も担ぎました。当然ですが、途中で錦の法被と手ぬぐいに替えています。

記者

四若の神輿は担がれていないのか。

知事

タイミングが合わず、担いでいません。

記者

東京都知事選で選挙ポスター等を巡って、さまざまな問題があった。鳥取県は自治体独自の条例で公職選挙法を適正に理解してもらおうという方針を出すとのことだが、京都府で同様の問題が起きた場合はどのようなことが必要だと思うか。

知事

公職選挙法が想定していない事態が起こっているのは間違いないので、国において、法律改正によって解決できることと、法制度はそのままだが運用で解決できることの仕分けをして考えていかれると思います。

鳥取県の取組がどのような制度的枠組みでされるのか分かりませんが、いずれにしても公職選挙法については、法でできないことを条例でできるようにはならないと思うので、法律の補完的なことを条例制定によってされるのかもしれません。

場合によっては、条例がなくても自治体として運用によりできることがあれば取り組む必要があると思います。

だだ、選挙制度という民主主義の根幹の制度について、あまり全国で様々な制度があるのはよくないと思うので、鳥取県の動きも踏まえた上でになるのかもしれませんが、国の方で運用も含めて、今回起こった事柄についてどういう対処方針でどういうことをすればいいのかを示していただくのが一番いいと考えています。

鳥取県の平井知事は、公職選挙法に非常に詳しいので注目はしています。

記者

先日、関西国際空港と神戸空港の発着枠の拡大が決まったが、知事の受け止めはどうか。また、これに伴い、万博に向けてインバウンド旅行客が増えることも予想されるが、どのように対応するのか。

知事

まず、短期的には来年の大阪・関西万博に向けて、また、それ以降の関西の持続的な成長を支えるためにも、関空の容量の拡張と神戸空港の活用は非常に重要な課題だと考えています。

去る7月15日に開催された3空港懇談会で、京都府としても新しい経路の導入には賛同したところですので、その点については、よかった思っています。この間、大阪府、兵庫県、神戸市、そして関西エアポートの皆さんが地域住民に対する丁寧な説明や地元自治体への協議、調整に非常にご尽力されました。それに心から敬意を表しますし、何よりも新しい飛行経路の導入にあたって、環境面での影響がある中で、関西の発展のためにご決断いただいた地元の住民の方々に対して心から感謝を申し上げます。

新しい飛行経路に基づく空港容量の拡張が、インバウンド観光の拡大も含めて関西全体の発展のために良い効果が出ることを期待したいです。

記者

京都として何か対応することはあるか。

知事

万博に対応するためにということで言えば、昨日の関西広域連合でも話題になっていましたが、せっかく来ていただいた方に、できる限り関西を広く周遊してもらうための観光資源の磨き上げや、周遊ルートの造成など、受け皿として魅力を高めていくことは、単に発着の容量を増やすだけでなく、容量を増やしたことによって来ていただいた方に関西を広く周遊していただき、なおかつそれが京都にとっても大きな効果が出るように努力する必要があると考えています。

記者

オーバーツーリズム対策としては周遊をやっていくということか。

知事

一つとしては、そうです。

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