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京都府の西脇隆俊知事は21日の記者会見で、「年収103万円の壁」に関し、178万円に引き上げられた場合、府と市町村で計850億円の減収になるとの試算を明らかにした。西脇知事は「制度に組み込まれて恒久的に影響する。財源もトータルで議論してほしい」と要望した。
一方で「物価の上昇や賃上げの中で、壁の効き方は強くなっている」と指摘。「労働市場の活性化という観点から議論するのは良いことで、解決してほしいとの思いはある。103万円だけでなく、いろんな壁があり、壁の議論もトータルで行ってほしい」と注文を付けた。
北陸新幹線の延伸に関し、与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチームが沿線自治体からヒアリングを行う方針を決めたことには「ヒアリングの要請があれば受ける。3ルートの中でこのルートがいいという科学的な根拠を得ておらず、府民が思っている課題を伝える」と強調。地下水や建設発生土などを挙げ、「地下水は表面に見えないので分かりにくい。京の都は水で成り立っているところがあるので、非常に大きな課題だ」と語った。(了)
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