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審査委員長 木村 尚達(京都写真家協会会長)
都市緑化月間行事の一環として、本年も「京都まちとみどり写真コンク-ル」が開催されました。
地球温暖化防止に関する緑の役割への関心が高まる中、わたしたち一人ひとりが気づかなければならない「緑を活かした暮らし」について、様々な切り口から捉えた作品を募集しました。
また、特別賞として今回は向日市内の写真を対象とした「向日市長賞」が設けられました。
今回の応募点数は360点、141名の方から御応募いただきました。全体に「緑を活かした暮らし」というテーマに沿った、レベルの高い応募作品でした。
川を渡る飛び石、その上での孫とその母、祖母、三人のスナップ。祖母の覗き込む姿勢、母親の撮る姿勢、ぎこちなくピースをする子どもの仕草。それぞれが生き生きとした自然なポーズで、よく撮られています。背景には「豊かな水と鮮やかな緑」が申し分なく描かれ、画面に対する人物の大きさも適切で、また、水面の濃い部分に三人を配した点も完璧でした。
幼稚園児の野外学習のひとこまでしょう。大きな楠の木陰に、先生と楽しく遊ぶ園児たちの動きがうまく撮られています。人物の配置や構図もよく、緑と人間の密接な関わりが画面全体からうかがえる優れた作品です。赤い帽子が作品をより引き立てています。
静かな竹林の道。奥行きのある落ち着いた風景写真です。竹の落ち葉と遠くに漂う朝霧が冷涼な空気を一層感じさせ、重厚な色調と相まって単なる市の紹介写真を超える風景作品に仕上がっています。また、構図的にも大胆で新鮮なものを感じます。
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