京都府におけるSDGsの推進
SDGs(持続可能な開発目標)とは
「Sustainable Development Goals」の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された2016年から2030年までの国際目標。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓うもののことです。
京都府の取組
京都は、長い歴史の中で、多彩な文化や産業を継承し続けるとともに、新たな文化や技術を積極的に取り込み、これを融合させながら、社会・経済を発展させてきました。これは、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現を目指すSDGsの理念とまさに軌を一にするものです。
京都府では、こうした京都ならではのポテンシャルやSDGsの理念を生かしながら、各種の取組を進めています。
京都府総合計画
令和4年12月改定「京都府総合計画」の将来構想と基本計画において、「2040年に実現したい4つの将来像」や「8つのビジョンと基盤整備」と、SDGsの関連を示しています。
京都府総合計画
SDGsの理念を踏まえた主な取組
当初予算における主な取組
京都府総合計画「8つのビジョンと基盤整備」の項目ごとに、関連する目標と主な事業例をご紹介します。
全ての営みの土台となる「安心」
(1)安心できる健康・医療・福祉
主な事業例
事業名 |
趣旨(事業内容) |
福祉医療制度充実費 |
(趣旨)
府民の医療に係る経済的な負担を軽減し、府民の健康の保持・増進を図るため、福祉医療制度を維持・拡充
(事業内容)
子どもや重度心身障害児(者)、ひとり親家庭、高齢者等が安心して医療を受けられるよう、医療費のうち自己負担部分に対し、府・市町村が財政支援を実施
重度心身障害児(者)医療助成等の対象者について、現行の身体障害や知的障害のある方に加え、精神障害のある方にも対象を拡充
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(2)災害・犯罪等からの安心・安全
主な事業例
事業名 |
趣旨(事業内容) |
きょうと防災・減災力強化事業費 |
(趣旨)
災害に備えた訓練や仕組みづくり、防災教育等を通じた府民の防災意識向上により、オール京都であらゆる危機事象に強い体制を構築する。
(事業内容)
(1)府民の防災意識の向上
・防災教育強化事業
防災に関する知識・技能を高め、災害時に適切な判断や行動ができる児童生徒を育成
・大学生消防防災サークルの活動支援
13大学約150名の大学生による学内外の消防・防災活動を支援等
(2)未曾有の災害に備えた仕組みづくり
・大規模水害等広域避難体制構築
広域避難体制の構築に向け、市町村と連携し計画を策定
・消防団と地域企業等との連携
地域の民間企業等が参加して実施される防災訓練等の取組を支援
・未就学児向け備蓄物資の強化
液体ミルク等、未就学児向け備蓄を強化等
(3)情報伝達システムの整備
・衛星通信系防災情報システムを次世代型システムに更新し、大規模災害時における確実な情報伝達のための冗長化体制を構築
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子どもたちを育み、絆を守る「温もり」
(3)子育て環境日本一・京都
主な事業例
事業名 |
趣旨(事業内容) |
子育て環境日本一推進戦略事業費
(内、子育ての楽しさ広げる事業費) |
(趣旨)
子育ては楽しいものという意識を広く社会が共有することで、府民一人ひとりが子どもや子育て世代をあたたかく包み込み、全ての人にとって暮らしやすい風土をつくる。
(事業内容)
府内の商店街等において、若者が企画し子どもが主役で運営する「京都版ミニ・ミュンヘン」をモデル的に実施し、若者が子どもの“ええ顔”に触れる機会を創出
・子育て世帯等が子育て楽しテック(子育てを楽しみ、負担軽減などにつながる便利なサービス・技術)に触れて体験できる見本市を開催し、普及・拡大を促進
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(4)誰もが活躍できる生涯現役・共生の京都
主な事業例
事業名 |
趣旨(事業内容) |
多様な担い手確保支援事業費 |
(趣旨)
担い手確保に係る課題解決を図るため、各業界の実態に合った人手不足への対応及び高度人材の育成を支援する。
(事業内容)
(1)技能習得型リカレント教育モデル事業
認定職業訓練校や技能士会が実施する入門訓練を支援し、中小企業の人材確保や求職者等のスキルアップを促進
(2)京都観光アカデミー運営事業
持続可能な京都観光を実現するため、他業種連携により新しい観光サービスを提供できる人材を育成する「京都観光アカデミー」を展開
(3)農林水産分野人材確保総合対策事業
分野横断で就業相談から定着までを一貫支援するとともに、地域の新たな担い手への実務指導や試験的な人材活用を支援
(4)建設業人材確保対策支援事業
建設業者等が行う生産性向上や労働者の処遇改善につながる取組を支援
(5)地域交通総合対策
地域公共交通の維持・確保を図るため、事業者等が行う人材確保対策等の取組を支援
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(5)共生による環境先進地・京都
主な事業例
事業名 |
趣旨(事業内容) |
脱炭素行動促進事業費 |
(趣旨)
府内の温室効果ガス排出量削減のため、家庭や事業者の脱炭素行動を促進する施策を実施する。
(事業内容)
(1)家庭向け省エネ・脱炭素行動促進事業
・家庭脱炭素化促進事業
一定以上の省エネ性能を有するエアコン・冷蔵庫を購入する府民に、府内利用限定のポイント還元を実施
・住宅脱炭素化促進事業
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)を建築・購入する府民への助成
(2)事業者向け脱炭素行動促進事業
・特定建築主太陽光発電等導入促進事業
条例の義務量を超えて太陽光発電設備を設置する事業者に、太陽光発電設備、蓄電池等の導入費用を助成
・中小企業脱炭素化経営モデル支援事業
京都ゼロカーボン・フレームワーク(※)等を活用し、中小企業の脱炭素化に向けた体制を整備
※地域金融機関等と連携し、脱炭素化に取り組む府内企業へ金利優遇する仕組み
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夢や希望、魅力や活力の源泉となる「ゆめ実現」
(6)未来を拓く京都産業
主な事業例
事業名 |
趣旨(事業内容) |
産業創造リーディングゾーン推進事業費
(内、京都フードテック推進事業費) |
(趣旨)
京都の食産業の高付加価値化と競争力強化を図るため、京都ならではのフードテック技術を開発・集約し、食関連事業者に還元する仕組みを構築する。
(事業内容)
(1)京都フードテック推進拠点整備事業
・機能性加工食品等の開発拠点として新設する「南部市場オープンイノベーションラボ」の設計等を実施
(2)京都フードテック研究開発・集積事業
・「京都フードテック研究連絡会議」によるフードテックのシーズ集約とテーマ別セミナーの開催による技術開発
・機能性加工食品等の開発拠点整備に向けて、知見を有する人材の育成と拠点の認知度向上のためのセミナー等を開催
(3)京都フードテック実装支援事業
・環境負荷の低減等、新たな価値を付加した農産物の生産拡大を推進
・異業種連携とフードテックに特化した新たな中食の開発等を支援等
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(7)文化の力で世界に貢献する京都
主な事業例
事業名 |
趣旨(事業内容) |
京都の文化次世代継承事業費 |
(趣旨)
文化庁の移転を契機に、旧本館を「文化の都・京都」の象徴に相応しい施設に再整備し、更なる利活用を図る。
(事業内容)
(1)文化の心次世代継承事業
学校等に専門講師を派遣し、小中学生が華道・茶道等の生活文化を体験できる機会を創出
(2)京都伝統文化の体験交流広場
こども達が伝統文化の披露・体験を通じて相互に交流できる場を創出
(3)生活文化発信事業
保存・再生整備が完了した旧富岡鉄斎邸を活用して様々な生活文化を発信
(4)日本文化発信事業
京都の暮らしに根付く文化等の普及啓発を実施等
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(8)交流と連携による活力ある京都
主な事業例
事業名 |
趣旨(事業内容) |
持続可能な観光地域づくり事業費 |
(趣旨)
京都府観光総合戦略に掲げた「持続性の高い観光」の実現のため、DMOによる観光振興や、新たな観光コンテンツを活用した府域周遊の取組を推進する。
(事業内容)
(1)「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」DMO推進事業
DMOが観光地域づくりの総合プロデューサーとして、戦略的な地域ブランド化、観光交流・観光消費額の拡大を図り、地域の稼ぐ力を創出
(2)京都府観光連盟DMO推進事業
多様な関係者と協働し、京都の観光地域づくりに関するデータ収集・分析による効果的なプロモーションや、京都観光を支える受入基盤強化の取組を推進
(3)「川の京都」ブランド構築事業
「川」を、新たな京都観光のコンテンツとして活用した府域周遊の促進に向け、「川の京都」のブランド構築等を支援等
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人・物・情報・日々の生活の基盤づくり
主な事業例
事業名 |
趣旨(事業内容) |
地域交通総合対策費 |
(趣旨)
住民の豊かなくらしを支える「生活の足」として不可欠な地域交通の運行を維持・確保するため、利用促進とともに利便性向上や安全確保に係る取組を支援する。
(事業内容)
(1)鉄道輸送の安全・安定性確保に係る設備整備への支援
・地域公共交通再構築事業
社会資本整備総合交付金を活用した地域公共交通ネットワークの再構築のための設備整備等への支援
・鉄道駅舎バリアフリー化設備整備事業
鉄道事業者が実施する鉄道駅のバリアフリー化事業への支援
・鉄道施設耐震補強事業
鉄道事業者が実施する鉄道駅・橋りょう等の耐震対策事業への支援等
(2)地域交通の維持・確保に向けた取組への支援
・地域モビリティサービス実証支援
自家用有償旅客運送等をはじめとした地域のあらゆる輸送資源や新技術を活用した地域公共交通確保のための取組を支援
・生活交通ネットワーク構築支援
生活交通バスの路線維持費等への支援等
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企業と連携した取組
阪急阪神ホールディングスSDGsトレイン『未来のゆめ・まち号』に京都府の取組を紹介したポスターを掲出しました。
2020年3月~8月、2021年6月~11月(PDF:7,009KB)
令和5年1月~3月(PDF:2,500KB)
令和6年4月~6月(PDF:1,990KB)
「SDGsトレイン2020」へのポスター掲出について
「SDGs日本モデル」宣言
「SDGs全国フォーラム2019」において発表された「SDGs日本モデル」宣言に賛同しています。宣言については、以下のページをご覧ください。
地方創生SDGs官民連携プラットフォーム
内閣府が設置する「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」に参画しています。
プラットフォームについては、以下のページをご覧ください。
府内市町村の取組
次の市町村は、内閣府が実施している「SDGs未来都市」に選定されています。
【SDGs未来都市とは】
SDGsの理念に沿った基本的・総合的取組を推進しようとする都市・地域の中から、特に、経済・社会・環境の三側面における新しい価値創出を通して持続可能な開発を実現するポテンシャルが高い都市・地域として選定されているものです。
関連リンク