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[1] 菌類レッドリストは改めて過去の採集記録を精査し、希少種・あるいは減少しつつある環境の菌類を抽出し、また分類学的に課題にある菌群については見直しを行った。
[2] アカマツ林の減少に伴い、かつての松茸山に見られたキノコを掲載した。府下全域を通し、貧栄養のマツ林という環境は希少になっている。
[3] 菌類は調査が未だ不十分な部分があり、新産記録の時点で絶滅危惧とせざるを得ない物も多い。廃村八丁の湿原に発生したヤチヒロヒダタケを掲載した。同種は青森、尾瀬湿原などで採集記録のある湿原性のキノコである。府下では、幼菌が採取され、この他にもブンゴツボマツタケ、スッポンヤドリタケなど京都府新産でありながら絶滅危惧種としたものがある。
[4] モミ・ツガ林の菌類を指定した。これらの樹種とのみ共生する菌根菌も多く生態系の要となっている一方、府下には十分に保全され安定した林分は少ないためである。
アカイカタケ (旧)絶滅 → (新)絶滅寸前種
岩倉・北山などで再発見された。近年大阪などでも発見採集が相次いでいる。発生条件の難しい稀産種であり、目立つ形態のわりには情報が少ないことから絶滅寸前種にとどめた。 |
ブンゴツボマツタケ(仮称) (旧)リスト外 → (新)絶滅寸前種
国内二例目として京都御苑で採集され、その後継続的な発生が見られている。生態の詳細は不明だが、テングタケ属の菌への寄生が疑われている。外生菌根性のテングタケ属の共生者となる樹木を含め、発生条件の人工的整備は困難である。 |
〈 菌類 95種 〉
絶滅種(3種)
タマノリイグチ、キイロスッポンタケ、ウスキキヌガサタケ
絶滅寸前種(30種)
キタマゴタケ、クロヒメオニタケ、マグソヒトヨタケ、○ブンゴツボマツタケ、ツガノマンネンタケ、
アミメニセショウロ、ウロコケシボウズタケ、○ナガエノホコリタケ、カゴタケ、ヨツデタケ、
イモタケ、イカタケ、シマイヌノエフデ、ショウロ、ホンショウロ、 コニシセミタケ、セミタケ、
ウメムラセミタケ、トビシマセミタケ、ウンカハリタケ、マイヅルヨコバイタケ、テッポウムシタケ、
マイヅルナガエムシタケ、オサムシタケ、ハトミネクモタケ、シロツブクロクモタケ、
▽コウボウフデ、▽アカイカタケ、○ヤチヒロヒダタケ、○ミドリトサカタケ
絶滅危惧種(5種)
○バカマツタケ、○マユハキタケ、△オオミノミミブサタケ、○タンポヤンマタケ、
○スッポンヤドリタケ
準絶滅危惧種(27種)
マツタケ、マツタケモドキ、ホンシメジ、○キシメジ、○シモコシ、○チャオニテングタケ、
ショウゲンジ、アカモミタケ、ハツタケ、ウスタケ、
スジチャダイゴケ、オオノウタケ、○ニンギョウタケモドキ、○ヒメウグイスイグチ、
○ミミブサタケ、クラガタノボリリュウ、アブラゼミタケ、ツクツクボウシタケ、
○ルリハツタケ、○フジウスタケ、トガリスズメバチタケ、マルミアリタケ、ヤンマタケ、
アカミノオグラクモタケ、○コトヒラシロテングタケ、○クロカワ、○コウタケ
要注目種(27種)
▽シバフダンゴタケ、▽キンチャクタケ、サザレイシタケ、○ケロウジ、○ミヤマタマゴタケ、
シロツブタケ、コイシタケ、イロガワリクロツブタケ、ツチダンゴ、▽ジマメタケ、ツネノアミガサタケ、
○キイロクビオレタケ、▽チャセイヨウショウロ、▽ウスチャセイヨウショウロ、
▽クルミタケモドキ、▽ウツロイモタケ、○イロガワリヤマイグチ、カブラテングタケ、
▽マメツブタケ、○アカダマタケ、○ブナシメジ、▽シロセイヨウショウロ、
▽クロアミメセイヨウショウロ、カバイロコナテングタケ、○マツカサチャワンタケ、○テンガイカブリタケ、
○エツキクロコップタケ
凡例
△:アップリスト種 ▽:ダウンリスト種 ○:新規掲載された種 ☆:種名などの変更 |
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