選定理由 |
日本で唯一のペルム紀最新世の大型化石産地であり、保存する意義は大きい。 |
分布 |
ペルム紀最新世の化石であり、同時期の遠洋性ではない浅海堆積物の大型化石としては他に例が無い。化石を産出する公庄層は本地域以外には露出しない。 |
特徴(特異性) |
公庄層は舞鶴帯の北翼の舞鶴層群の上部とされており、礫岩、砂岩、黒色粘板岩の互層となっている。この中の石灰質頁岩に二枚貝、腕足類の化石が多産し、この化石群について公庄化石群と名づけられている。二枚貝としてはCostatoria、Schizodus、Aviculopectenなどが多く、腕足類ではSpinomarginiferaなどが含まれる。これらの化石は中国のペルム紀最新世のものと共通している。 |
現状 |
廃校になった旧川西小学校の裏手の崖に風化した頁岩層があり、化石を産する。現在は校舎が工場として使用されているので、現状のままであれば崖は保存されると考えられる。 |
保存に対する脅威 |
地層は風化しているため、崖そのものが崩れている。放置すると崖の上の樹木とともに崩落する危険性がある。 |
必要な保全対策 |
崖には適当な勾配をつけ、崖上の大きくなった樹木を伐採整理するなどして崖の崩壊を防ぐ。また工場の全面改築などがある場合は、崖を保存し野外見学できるようなものにするべきである。 |