選定理由 | 圃場整備による水田の環境変化のため、近年著しく減少している。 |
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形態 | 成貝は殻長75mmに達し、体層は大きく、周縁が角張っている。螺層はマルタニシほどではないが、ナガタニシにくらべるとやや膨らんでいる。幼貝は殻長5~10mmで、円錐形でその殻頂は尖っている。 |
分布 | 北海道~九州に分布し、府内では全ての水系(淀川水系、由良川水系、その他の水系)に生息している。 ◎府内の分布区域 府内全域。 |
生態的特性 | 山間のため池や水路に多く生息する。雌雄異体で、卵胎生。6~8月にかけて幼貝を産み、冬期は少し深いところの泥底に移動して越冬する。 |
生息地の現状 | 府南部での個体数の減少が著しい。 |
生存に対する脅威 | ため池の埋め立てや圃場整備による生息場所の破壊や水質汚濁による環境の悪化。 |
必要な保全対策 | 本種が生息しているため池や水路を改修するに当たっては、伏流水を遮ることのないようにして、改修後も生息できる環境を保持する必要がある。 |
改訂の理由 | 府南部では個体数が減少している。 |
その他 | 日本固有種 |
執筆者 近藤高貴