淡水産貝類
新生腹足目 タニシ科
新生腹足目 タニシ科
マルタニシ
Cipangopaludina chinensis laeta
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
選定理由 | 圃場整備による水田の環境変化のため、近年著しく減少している。 |
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形態 | 成貝は殻長60mmに達し、各螺層は丸く膨らみ、体層はオオタニシのように周縁が角張らない。幼貝は殻長5~6mmで、そろばん玉の形をしているが、オオタニシの幼貝ほど殻頂は尖らない。 |
分布 | 北海道~沖縄に分布し、府内では全ての水系(淀川水系、由良川水系、その他の水系)に生息している。 ◎府内の分布区域 府内全域。 |
生態的特性 | 平野部の水田や用水路に多く生息する。雌雄異体で、卵胎生。水田に水がある5~7月に幼貝を産み、冬期は泥中に潜って過ごす。 |
生息地の現状 | 圃場整備による水田の乾田化や、用水路のコンクリート化により生息環境が悪化し、絶滅した生息地もある。 |
生存に対する脅威 | 圃場整備による生息場所の乾燥化や水質汚濁による環境の悪化。 |
必要な保全対策 | 圃場整備の際には、排水路に土砂を入れて1年中湿潤に保たれた保護区域を設定する必要がある。 |
その他 | 日本固有亜種 |
文献 紀平ほか(2003)
執筆者 近藤高貴