選定理由 | かつては府内に広く分布していた種と考えられるが、現在京都南部では見られない。清流に生息するが、生活用水の流れ込み等で富栄養化すると直ちに姿を消す。環境の良い指標となる。 |
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形態 | 体長6.0~12.0mm、ミギワバエ中最大種で、印象的な頭部の形状で同定は容易。 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州、ロシア極東部。 ◎府内の分布区域 南丹市美山町芦生、京都市伏見区久我。 |
生態的特性 | 幼虫はおそらく水生。 |
生息地の現状 | 久我の記録は1950年代までで絶滅した。 |
生存に対する脅威 | 河川の改修による砂州の減少、および水質の悪化。 |
必要な保全対策 | 生息環境と水質の保全。 |
改訂の理由 | 2002年版レッドデータブック作成時には、参照できる資料がほとんどなかったため、ひかえめな判断とせざるをえなかった。しかしその後の京都における調査および近隣地区の資料が増加したため、現時点において妥当と思われる評価に変更した。 |
文献 大石(2013)
執筆者 大石久志