選定理由 | 府下では自然海岸のみで見られ、個体数も少なく、生息環境の変化の影響を受けやすいと考えられるため。 |
---|---|
形態 | 体長14.0~15.0mm、胸部は黄褐色の毛に覆われ、腹部は黒色で1~4節の後縁に明瞭な白色の臥毛の帯をもつ。 |
分布 | 本州、四国、九州、朝鮮半島。 ◎府内の分布区域 旧北区に分布。 |
生態的特性 | 状態の良い自然海岸で見られる。成虫は8月から9月にかけて出現しハマゴウなどの花を訪花する。個体数は非常に少ない。 |
生息地の現状 | 京丹後市の琴引浜や箱石浜などの環境の良好な海岸砂丘で生息が確認されている。 |
生存に対する脅威 | 護岸工事やオフロード車の侵入は、訪花植物や営巣場所の環境を変化させ、生息に大きな影響を与える可能性が高い。 |
必要な保全対策 | 地形や海浜植物を含む海浜環境全体の保全。 |
改訂の理由 | 前回リストでは同属のスジボソコシブトハナバチのコメントで触れられるのみであったが、本種の方がむしろ生息基盤が脆弱で絶滅が危惧される。 |
文献 中尾ほか(2014)
執筆者 中尾史郎