選定理由 | 草原性のチョウで、普通に見られるヒョウモンであったが、近年京都だけでなく、全国で急激に個体数が減少している。 |
---|---|
形態 | 前翅長28.0~37.0mm。後翅裏面に、銀白色の不連続な帯が中央を縦に通り、その外縁側は一様に赤褐色となるが、その褐色部外側にやや緑色を帯びる。また、前翅の先端がやや突出することで、近縁のウラギンヒョウモンと区別できる。 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州、対馬。国外ではユーラシア大陸に広く分布。 ◎府内の分布区域 山城地域と丹波地区。 |
生態的特性 | 草原性のチョウで、幼虫の食草は野生のスミレ類。成虫は5月~10月に見られる。越冬は幼虫態。 |
生息地の現状 | 河川の堤防や、耕作地周辺などの、ある程度の広さがある草原に生息していたが、このような草原の消滅や植生の変化により、ほとんど見られなくなっている。 |
必要な保全対策 | 生息地の草原の保全が必要。河川の堤防などの場合は草刈の方法などに工夫が必要。 |
改訂の理由 | ある程度の広さがある草原が生息地。京都府では近年、ほとんど見つかっていない。 |
執筆者 小野克己