選定理由 | タイプ産地の神戸以外では本州で唯一の記録であった八幡市で、1980年以来再発見できない。 |
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形態 | ヨツメハネカクシ亜科に属し、体長は3.5mm。頭部は大きく前胸背の両側縁に明らかな突起がある。分布域の同属の種の中では暗色である(黒褐色)。他種は北海道の別種を除いて黄褐色から赤褐色である。北海道産の別種と比べてかなり小さい。 |
分布 | 本州、四国に分布する。 ◎府内の分布区域 八幡市。 |
生態的特性 | 生息地は比較的湿度の高いところと予想される。 厳寒期(12月ころ)水際の野菜くずに集まる。 |
生息地の現状 | 八幡市の石清水八幡宮や円福寺などの寺社領もしくはその周辺で観察された。周囲の住宅地化で生息地は狭められている。 |
生存に対する脅威 | 生息地周辺部の住宅化による、自然林や畑地等の減少と乾燥化。 |
必要な保全対策 | 里山の雑木林の存続と自然な渓流が必要。 |
改訂の理由 | 京都府では1か所でしか改訂の確認できず、しかも近年の記録の報告がないため。 |
文献 Sharp(1874)、Watanabe (1988)、Zerche(1990)
執筆者 伊藤建夫