選定理由 | 全国的に産地が少ない。京都府舞鶴市は分布の北限。近年、府内で有翅型は確認されず、個体群密度が極めて低い。 |
---|---|
形態 | 体長1.5~2.2mmで、無翅型と有翅型のある微小なアメンボ。体は黒色で、中胸背および腹部背板に銀灰白色毛による紋がある。 |
分布 | 本州、四国、九州、対馬。 ◎府内の分布区域 中丹地域。 |
生態的特性 | 水面の植物片および汀線部の石礫上で卵越冬する。 |
生息地の現状 | 現存する止水面2か所にごく少数の個体が生息しているに過ぎない。 |
生存に対する脅威 | 秋季から春季の貯水池の施工には産卵場所の乾燥防止や破壊防止の注意が必要。水質悪化、汀線付近の環境変化、水面面積の変動。 |
必要な保全対策 | 水面に浮葉植物を欠く、樹林に囲まれた谷池に生息。汀線部の勾配は急峻で、石礫または岩盤状の自然物であることが必要。 |
改訂の理由 | 日本固有種で産地は局所的。京都府では舞鶴市の2か所の止水面のみで確認されている。舞鶴市は種の分布の北限となる。京都府で有翅型はきわめてまれ。 |
その他 | 日本固有種 |
執筆者 中尾史郎