昆虫類
双翅(ハエ)目 ハナアブ科
双翅(ハエ)目 ハナアブ科
コマバムツボシヒラタアブ
Scaeva komabensis (Matsumura, 1917)
京都府カテゴリー | 要注目種 |
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2002年版 | 要注目種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 環境指標性が高い。元来少ない種であるが、さらに最近減少の兆候が見られる。 |
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形態 | 典型的なヒラタアブであるが、他種とは腹部の斑紋が勾玉状であることで区別できる。ただし、最近別の近縁種が発見された。 |
分布 | 極東ロシアおよび北海道、本州、四国、九州に分布。 ◎府内の分布区域 京都市東山と大江山で発見されている。 |
生態的特性 | 幼虫はアブラムシを捕食する。年数回発生し、成虫は夏期山地に見られ、晩秋に平地に降りて越冬し、春再び山へ移動するという、移動性の種と考えられている。 |
生息地の現状 | 東山での観察では、1990年代初めまで越冬前後の移動個体が見られたが、以降環境の悪化とともに姿を消した。マルヒラタアブ等他の移動性のハナアブも同様な傾向にある。これら移動性の昆虫の保全には、両方の生息地を保護するという新しい観点が必要である。 |
文献 大石、別府(1999)
執筆者 大石久志