昆虫類
双翅(ハエ)目 ガガンボ科
双翅(ハエ)目 ガガンボ科
カネノクモガタガガンボ
Chionea kanenoi Sasakawa, 1986
京都府カテゴリー | 要注目種 |
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2002年版 | 要注目種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 京都がタイプ標本の産地である。また特異な形態および生態をもち学術的に貴重な種である。 |
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形態 | 全体黄褐色で、翅(前翅)は退化して疣状の痕跡をとどめるのみ。近縁のニッポンクモガタガガンボとは触角の環節数等で区別される。 |
分布 | 本州(滋賀県、奈良県)、九州(大分県)。 ◎府内の分布区域 京都市右京区、京都市深泥池、南山城村。 |
生態的特性 | 幼虫は不明。成虫は厳冬期に現れ、活動する。調査不足であるが、特に南部地域の個体群は減少している可能性がある。翅が退化していて移動が限られるため、各地の個体群ごとの保護を考慮する必要がある。特に深泥池の個体群は、シカの食害によって林床が著しく荒らされ、環境が悪化しているので、絶滅が懸念される。 |
必要な保全対策 | 生息地の保全。 |
文献 笹川 (1991)
執筆者 大石久志