鞘翅(コウチュウ)目 クワガタムシ科
トウカイコルリクワガタ(近畿亜種)
京都府カテゴリー | 要注目種 |
---|---|
2002年版 | 要注目種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 2002年版でキンキコルリクワガタとした京都府と兵庫県の個体群はその後の研究によって2種に分けられた。それぞれの分布域を明確にし、生態の差異の調査など今後の課題となる。 |
---|---|
形態 | 日本産コガネムシ上科標準図鑑(学研 2012)PL. 03、No. 39-40、PL. 04、No. 1-9 (以上Platycerus takakuwai akitai Fujita, 1987 トウカイコルリクワガタ近畿亜種)、およびPL. 04、No. 17-20 (Platycerus viridicuprus K. Kubota, N. Kubota & Otobe, 2008 ニシコルリクワガタ名義タイプ亜種)を参照。ルリクワガタ同様、雌雄とも金属光沢を放ち、特にオスは青緑色を帯び美しい。ルリクワガタとは雌雄とも前胸背板の後縁に突起がある点で容易に区別できる。 |
分布 | ◎府内の分布区域 養老山(舞鶴市、綾部市)、大江山(福知山市)はP. viridicuprusの分布が、南丹市佐々里峠はP. takakuwai akitaiの分布が報告されたが、丹後半島や他の山の状況は不明。混生地の有無や棲み分けについて今後調査が必要。 |
生存に対する脅威 | 森林の伐採はもちろん、林道建設やハイキング道の整備、下草刈りなどによる林内の乾燥化が多湿な環境を好む本種へ悪影響を与えることが懸念される。加えて、ルリクワガタと同様、産卵マークが目印になって生息材が集中的に破壊される場合が目立ち、採集圧の影響は深刻である。 |
その他 | 日本固有種 |
執筆者 荒谷邦雄(改稿:水野弘造)