昆虫類
蜉蝣(カゲロウ)目 ヒラタカゲロウ科
蜉蝣(カゲロウ)目 ヒラタカゲロウ科
キハダヒラタカゲロウ
Heptagenia kihada Matsumura, 1931
京都府カテゴリー | 要注目種 |
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2002年版 | 要注目種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 本種の生息地は、比較的傾斜の緩い丘陵地帯の枝谷である。深い山地よりは人里近い谷戸や休耕田横の溝などから見い出される。都市近郊のこのような場所は、水田の区画整備、灌漑排水路整備、宅地開発、ゴルフ場建設、産業残土の処分場ないしは不法投棄場所などの利用によって、1)生息場所そのものが失われやすく、2)生活排水、農薬や流入、残土滲出水などの影響を受けやすい。このため、本種は急速に希少になりつつある。 |
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形態 | 本種は、幼虫、成虫共に全体に赤みを帯びた体色で、成虫の写真は今森(2000)に掲載されている。なお、近縁のサトキハダヒラタカゲロウHeptagenia flava Rostockは、北海道と千葉県のみから知られているが他府県にも分布する可能性がある。 |
分布 | ◎府内の分布区域 本種の府内の分布域は、地理的には広い範囲に渡っており、北山全域・比叡山域・比良山域で確認されている。 |
生態的特性 | 生息場所が水たまりのように面積の小さい場合が多いので、各産地における個体群規模は極めて小さい。このような場所は通常の水生生物調査では顧みないため、生物相リストから漏れがちである。 |
執筆者 竹門康弘