蜉蝣(カゲロウ)目 マダラカゲロウ科
チノマダラカゲロウ
京都府カテゴリー | 要注目種 |
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2002年版 | 要注目種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | チノマダラカゲロウは、生息地においては比較的高い個体数密度で生息しているものの、分布域そのものが極めて局限されているため、注目種に加えた。 |
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形態 | 本種は、茅野(1975)がsp. EEとして報告し、これを御勢(1980b)がEphemerella(Serratella) chinoiとして記載した。その後、石綿(1987)がSerratella属に、竹門(1990)がUracanthella属に移籍した。近縁のアカマダラカゲロウとは幼虫の大顎の形や成虫の体色と交尾器の形で区別される(御勢 1980e)。 |
分布 | 本種の地理的な分布域は、近畿と中国地方に限定されている。 ◎府内の分布区域 府内では、由良川、桂川、安曇川水系から記録があるものの(竹門1990)、アカマダラカゲロウUracanthella punctisetae(Matsumura)の誤同定の可能性もある。由良川では確実にチノマダラカゲロウの分布が確かめられている。 |
生態的特性 | 由良川の生息場所は、本流や大きな支流の平地流であり、平瀬の礫底から採集され、特別な生息場所の特徴は見い出せない。 |
必要な保全対策 | 生活史の研究が行われていないので、保全対策の検討をするには情報不足である。 |
文献 茅野(1975)、御勢(1980b)、石綿(1987)、竹門(1990)
執筆者 竹門康弘