昆虫類
膜翅(ハチ)目 ハキリバチ科
膜翅(ハチ)目 ハキリバチ科
マイマイツツハナバチ
Osmia orientalis Benoist, 1929
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 情報不足(DD) |
選定理由 | カタツムリの殻に営巣することが知られている稀種。従来からそれほど個体数が多いわけではないが、生息地は極めて局地的である。 |
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形態 | 体長11.0mm、メタリックな深い青緑色。 |
分布 | 本州、四国、九州に分布。 |
生態的特性 | 春にカタツムリの空殻を利用して営巣。地上でカタツムリの殻を、入口を下に向け、渦巻きを垂直に置く。1つの殻に5~8育房をミヤコグサの花弁やキク科・バラ科植物の葉のパルプで仕切って花粉を搬入する。ツツハナバチ属の間でも特異な習性で、ヨーロッパに同様の習性を持つ別種がいるだけである。訪花植物はゲンゲ(レンゲソウ)、キランソウ、サギゴケなど。寄生者としてイワタセイボウが知られる。 |
生息地の現状 | 京都市内でも深泥池で記録され、伏見区の山麓で散見するが、個体数はごく少ない。八幡市の三川合流地点でも確認された。 |
生存に対する脅威 | 個体数減少の理由は不明だが、カタツムリの殻が減っている可能性もある。 |
必要な保全対策 | カタツムリの生息条件にかなう自然環境と花粉を供給できる春の草花とセットになっていることが必要条件である。 |
その他 | 日本固有種 |
文献 渋谷(1939)、竹内(1955)、Miyamoto(1962)
執筆者 遠藤彰