昆虫類
膜翅(ハチ)目 ハキリバチ科
膜翅(ハチ)目 ハキリバチ科
トモンハナバチ
Anthidium septemspinosum Lepeletier, 1841
京都府カテゴリー | 要注目種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 一時期ほど個体数の少なさは危惧されるものではないが今後の動向は注視する必要があるため。 |
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形態 | 体長14.0mmくらい。頭から腹部の1~5背板の対をなす斑紋(十紋)は黄色。オスはさらにもう一対斑紋がある。メスの腹面の毛は銀色。 |
分布 | 本州、朝鮮半島、中国、シベリア、ウスリー、ヨーロッパに分布。 |
生態的特性 | 夏に、竹筒やヨシの筒に営巣する。ヨモギなどの綿毛を抱えて巣に戻り、それで育房を作る。ハキリバチの中ではやや特異な習性を持つ。ミソハギ、ニンジンボク、ネジバナを訪花する。 |
生息地の現状 | 1990年代の前半くらいまでは、京都大学の植物園のニンジンボク、またミソハギやネジバナなどに多数飛来していたが、近年かなり個体数が減ったとされる(京都府 2002)。一方で京都市や八幡市の河川敷や、公園で比較的多くの個体が見られることが明らかになった。植栽、特にハーブなどの草本の花を訪れているのが観察されている。芦生や貴船では記録がない。 |
改訂の理由 | 一時期個体数が減少したとされたが、京都市等で比較的多くの個体の生息が確認されたため、要注目種として今後の動向に注目する。 |
文献 木村(1956)、Kakutani et al.(1990)、京都府(2002)、杉浦(1991)
執筆者 遠藤彰、松本吏樹郎