昆虫類
蜻蛉(トンボ)目 トンボ科
蜻蛉(トンボ)目 トンボ科
ミヤマアカネ
Sympetrum pedemontanum elatum (Selys, 1872)
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 府内では、近年急激に減少していると考えられるため。 |
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形態 | 腹長20.0~26.0mm、後翅長26.0~30.0mm。翅の縁紋付近から基部側に褐色の帯がある。 ◎近似種との区別 翅の斑紋によって他のアカトンボ類からは容易に区別できる。 |
分布 | 本州、四国、九州。 ◎府内の分布区域 全域。 |
生態的特性 | 丘陵地や低山地の水田や里山の緩やかで小さな流れのある場所が主な生息地。成虫は6月下旬頃~12月初旬頃まで見られる。未熟な個体は羽化した水域に近い草むらにいることが多いが、山頂などで見かけることもある。成熟したオスは水辺になわばりを作り、メスと交尾する。交尾後、雌雄は連結したまま岸辺に近い水面などで打水産卵をしたり、水際で打泥産卵を行う。 |
生息地の現状 | 本種の生息に適した、緩やかな小さな流れのある土の水路は、最近少なくなっており、ミヤマアカネの個体数も減少している。 |
生存に対する脅威 | 個体数が少なくなっているので、生息状況を注意深く監視していく必要がある。 |
必要な保全対策 | 本種の発生に適した水田や里山の草の生えた小さな水路の保全が必要である。 |
文献 石田ほか(1988)、関西トンボ談話会(1984)、杉村ほか(1999)
執筆者 藤井恒