蜻蛉(トンボ)目 ヤンマ科
ルリボシヤンマ
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 府内の産地が少ないため。 |
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形態 | 腹長54.0~60.0mm、後翅長45.0~57.0mm。体色は黒褐色で黄緑色と瑠璃色の小斑が多い。 ◎近似種との区別 オオルリボシヤンマと似るが、胸部と腹部の斑紋に差があり、本種ではやや黄緑がかる。 |
分布 | 北海道、本州、四国、択捉島、国後島、利尻島、佐渡島、対馬など。西日本では局地的。 ◎府内の分布区域 全地域。しかし、産地は少なく、数か所で生息が確認されているのみ。 ◎近似種との比較 オオルリボシヤンマは府内全域に広く分布する。 |
生態的特性 | 寒冷地の湿原や抽水植物が繁茂する泥炭質の小さな池沼などに生息する。成虫は7~9月頃にみられる。メスは単独で水際の植物の茎の組織内や湿った泥中に産卵する |
生息地の現状 | 生息地はいずれも山岳地にあるため、現状では環境は安定しているが、観光地化されたり公園化されると、生息地の消滅や環境変化によって生息が脅かされる可能性がある。 |
生存に対する脅威 | 開発などによる生息地の破壊や消滅のほか、生息している湿地の陸地化は大きな脅威となる。 |
必要な保全対策 | 観光などを目的とした公園整備などを計画する場合は、事前に十分な調査を行って、生息地となっている湿地やその周辺の環境に悪影響を与えないようにする必要がある。 |
文献 石田ほか(1988)、関西トンボ談話会(1984)、杉村ほか(1999)
執筆者 藤井恒