膜翅(ハチ)目 アナバチ科
キゴシジガバチ
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 1950年代に同属のアメリカジガバチの侵入以降、徐々に個体数が減少していたが、近年は激減し、ほとんど姿を見なくなった。絶滅が危惧される。 |
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形態 | 体長20.0~28.0mm、黒色、前胸背板に1対の黄紋、腹柄は黄色(アメリカジガバチは黒色なので区別は容易)。 |
分布 | 南西諸島から本州南部地域、ベトナム、中国大陸に分布。 |
生態的特性 | オニグモ属、コガネグモ属、シロカネグモ属など造網性のやや小型のクモを広く狩る。泥の育房を人家の軒下の壁などに並列営巣する。最後に泥の上塗りをする。 |
生息地の現状 | 最近はほとんど姿を見ない。アメリカジガバチもほぼ同様の泥の巣をつくり、狩る獲物の種類もほぼ重なっている。本種は京都府市内でも、1970年代には南部地域ではかなり少なくなっていた。大阪府の寝屋川市や枚方市では、アメリカジガバチが増えて、キゴシジガバチはやや古い巣ばかりが目立つようになっていた。 |
生存に対する脅威 | 1950年代頃、アメリカジガバチが伊丹空港からおそらく米軍の輸送物資などから侵入して、分布を拡大するにつれ、本種の個体数は徐々に減少してきた。1970年代後半から1980年代には日本海側でもアメリカジガバチが席捲してきた。直接の証拠はないが、外来の近縁種アメリカジガバチとの相互関係が最も脅威になっていると考えられる。適切な保全対策はたいへん難しい。 |
文献 岩田(1975b)
執筆者 遠藤彰