昆虫類
鞘翅(コウチュウ)目 コツブゲンゴロウ科
鞘翅(コウチュウ)目 コツブゲンゴロウ科
ムモンチビコツブゲンゴロウ
Neohydrocoptus sp.
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
---|---|
2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
選定理由 | 水生植物が豊富で水深の浅い池に生息する微小なゲンゴロウの未記載種。生息地は極めて局地的で、京都府レッドデータブックが刊行された2002年には兵庫県、京都府、四国の合計3か所からしか記録がなかったが、近年九州でも発見されている。 |
---|---|
形態 | 図説日本のゲンゴロウ(環境科学㈱ 1993)No. 4を参照。体長2.2mm。チビコツブゲンゴロウに近縁の未記載種であるが、上翅が無紋であることにより容易に区別される。体型は細長い逆卵形。背面はやや強い光沢がある。頭部と前胸部は淡黄褐色で、上翅は8条のやや強い点刻列を備え、やや暗色で無紋。 |
分布 | 京都府、兵庫県(加西市)、四国、九州。 ◎府内の分布区域 京都市北区深泥池。 |
生態的特性 | 植物の多い池沼の浅瀬に生息するが、個体数は極めて少ない。 |
生息地の現状 | 深泥池水生植物群落は1927年に国の天然記念物に指定され、1988年には深泥池生物群集として天然記念物の再指定を受け、保護されている。 |
生存に対する脅威 | 汚水の流入などによる水質悪化、岸の護岸による浅瀬の消失、外来の魚類などの増殖。 |
必要な保全対策 | 現在のところ府内唯一の生息地である深泥池を現状のまま保全すること。 |
その他 | 日本固有種 |
執筆者 芦田久(補筆:吉安裕)