昆虫類
蜻蛉(トンボ)目 ヤマトンボ科
蜻蛉(トンボ)目 ヤマトンボ科
キイロヤマトンボ
Macromia daimoji Okumura, 1949
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |
選定理由 | 生息地が限られ、個体数も多くない。 |
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形態 | 腹長54.0~64.0mm、後翅長44.0~52.0mm。金属光沢のある黒緑色に、黄色の斑紋がある大型のトンボ。腹部第3節側面の黄斑は上下に分かれて離れる。 ◎近似種との区別 コヤマトンボの腹部第3節側面の黄斑は、上下に分かれないので区別できる。 |
分布 | 福島県以南の本州、四国、九州。 ◎府内の分布区域 府内全域に分布するが産地は限られる。 |
生態的特性 | 幼虫は河川中流域の水のきれいな砂底に生息し、体が隠れるよう砂に浅く潜っている。成虫は5月下旬~8月に見られ、未熟期は林縁などの空間で摂食飛翔を行う。成熟するとオスは川の中ほどでパトロール飛翔を行い、メスは水面上をすばやく飛びながら間歇打水産卵をする。 |
生息地の現状 | 幼虫の生息地となる砂底の河川中流域は汚れが溜まりやすく、特に住宅街を伴う河川の環境悪化が目立つ。 |
生存に対する脅威 | 河川改修や生活排水による、水質と川底などの汚染。 |
必要な保全対策 | 下水道の整備、自然の環境に配慮した河川管理が必要である。 |
改訂の理由 | 個体数は少ないが、2002年以降にやや安定した生息地が見つかった。 |
文献 尾園ほか(2012)、関西トンボ談話会(1975、2006)、山本ほか(2009)
執筆者 田端修