陸産貝類異鰓目 オナジマイマイ科
クチマガリマイマイ
Aegista cavicollis
| 京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
|---|---|
| 2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
| 環境省カテゴリー | 準絶滅危惧（NT） |
| 選定理由 | 生息地が府南部の低山から平野部に限定され、そうした環境が開発行為等で容易に失われやすい。京都をタイプ産地とし、府内の生息地は地理的分布域の北縁である。 |
|---|---|
| 形態 | オオベソマイマイ属としては小型（殻径7mm程度）で、螺塔は比較的高く低円錐形、臍孔はあまり広くないが深い。成貝では螺管が殻口付近で著しく下降してから反転し、殻口はほとんど下向きに歪んで開く。殻表は濃～淡褐色のビロード状の殻皮で覆われており、光沢はない。 ◎近似種との区別 同属の要注目種コオオベソマイマイに多少似るが、より螺塔が高く、成貝では殻口が著しく下向きとなることなどで区別できる。 |
| 分布 | 近畿中部の平野部から低山域に分布する。 ◎府内の分布区域 京都市・乙訓地域南部（京都市市街、長岡京市）から山城地域（宇治市、城陽市、木津川市木津町）にかけて記録されている。京都をタイプ産地とし、府内の生息地は地理的分布域の北縁に位置する。 |
| 生態的特性 | 平野、丘陵から低山にかけて、常緑広葉樹を交えた比較的乾燥した二次林的環境に生息する。完全な地上棲であるため、小型、暗色ゆえに非常に目立ちにくい。 |
| 現状と脅威 | 生息地は市街化の進んだ地域に多く、開発行為等により次々に失われる傾向にある。生息地によっては個体数が大きく変動することもある。 |
| その他 | 日本固有種 |
文献 松村（2001）、湊（1985）、中井ほか（2000）、大谷、中井（2011）
執筆者 中井克樹
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