選定理由 | 分布がきわめて局所的で、わずか1河川からしか確認されていない。個体数は少なくはないが、わずかな影響で絶滅しかねない。 |
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形態 | 体長はオス6cm、メス8cm程度になる。胸鰭基部骨質板の形状は、円盤状。体側表層斑紋は、繁殖期のオスは縦帯となり、それ以外の季節とメスは点列状となる。尾鰭基部には2つの黒色斑があり、これらは連続しない。尾鰭には2~4列の弧状横帯斑紋を有する。 |
分布 | ◎府内の分布区域 丹後半島の1河川からのみ確認されている。 |
生態的特性 | 河川中下流の砂底に生息する。産卵期は5月から6月頃。産卵期には、河川周辺の水田地帯にも移動すると推察される。 |
生息地の現状 | 府内の1河川で局限的な個体群な見られるのみである。 |
生存に対する脅威 | 河川改修やコンクリート化による成魚の生息域の減少、周辺の水田地帯への移動経路の遮断など。 |
必要な保全対策 | 河川改修や浚渫前には必ずアセスメントを行ない、慎重に工事を行なう必要がある。また、河川と周辺の水田地帯との連続性を維持する。 |
その他 | 日本固有種 |
文献 竹野ほか(2010)、中島ほか(2012)、Nakajima(2012)
執筆者 川瀬成吾