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選定理由 | 各地の生息地で中国・韓国・台湾原産の外来種であるカワリヌマエビ属の数種に置き換わっており、在来の近縁種であるミナミヌマエビの個体数減少・遺伝子汚染・絶滅などが危惧される。 |
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形態 | オスの体長20mm未満、メスの体長28mm未満で、体色は暗褐色〜暗緑色で頭胸甲から腹部の正中線上にオリーブ色の縞模様がある個体も見られる。眼上棘が無く、頭胸甲の前側角部が刺のように尖る。額角上縁に歯があるが先端部には無い。中国産のカワリヌマエビ属の数種は形態変異が大きく、形態による本種との区別は困難。 |
分布 | 西南日本の本州(静岡県焼津以西、琵琶湖以南)・四国・九州各地に分布。鹿児島県では本土のみで、島嶼には分布しない。 |
生態的特性 | 湖、池、沼、河川の中下流域、水田用排水路の緩流部、ワンド、たまりなどの水生植物や抽水植物の生えた場所に生息する。陸封型で一生を淡水中で暮らす。 |
生息地の現状 | 中国・韓国・台湾原産のカワリヌマエビ属の亜種群に置き換わっている可能性があるが、府内での現状は調査されていない。 |
生存に対する脅威 | 各地の生息地で中国・韓国・台湾原産のカワリヌマエビ属の亜種群に置き換わっており、個体数減少・遺伝子汚染・絶滅などが危惧されるが、交雑の有無などは不明。 |
必要な保全対策 | 調査によって在来種の生息が確認された場合は、その生息地の環境をできるだけ丸ごと保全する必要がある。 |
改訂の理由 | 各地の生息地で中国原産のカワリヌマエビ属の亜種群に置き換わっており、個体数減少・遺伝子汚染・絶滅などが危惧される。ただし外見からの区別が難しいため専門家による調査が必要であることから要注目種とした。 |
文献 西野(1993、2004、2010)、西野ほか(2009)
執筆者 竹門康弘
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