選定理由 | 冬鳥として府内で越冬する。越冬個体数は少ないが、近年減少はしていない。 |
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形態 | 全長17cm。頭は大きく尾は短く、嘴は大きくて、食い違っている。オスの体は褐朱赤色、メスはオスの赤色部が黄緑色である。 |
分布 | ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の中緯度地帯の針葉樹林で繁殖し、冬鳥として九州以北に渡来するが、本州中部以北の一部では少数が繁殖している。府内には冬鳥として、比叡山などに少数が渡来する。 ◎府内の分布区域 南部地域。 |
生態的特性 | 冬期も針葉樹林に生息し、マツやスギなどの球果を食い違った嘴でこじ開けて種子を採食する。繁殖はこれらの種子の豊凶に左右される。 |
生息地の現状 | 府内では冬期に、比叡山などに数羽~30羽程度の群れで出現する。年によって渡来数は大きく変動する。アカマツ林やアカマツ混交林でマツの実を採食する。造巣行動が観察されたこともある。 |
必要な保全対策 | 継続的に越冬環境を把握することが必要である。 |
文献 日高(監)(1997)、京都府(1993)、真木、大西(2000)、高野(1982)
執筆者 須川恒、和田岳