選定理由 | 冬鳥として府内で越冬する。越冬個体数は少ないが、近年減少はしていない。 |
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形態 | 全長39cm。クイナ科の中では最も大きくて太っている。体は黒く、翼も黒くて次列風切の先端は白い。 |
分布 | 北海道、本州、九州の一部で繁殖し、本州以南では留鳥、または冬鳥として分布する。府内では少数が越冬する。 ◎府内の分布区域 中部地域、南部地域。 |
生態的特性 | 岸にヨシが生えた湖岸などでよく見られ、潜水して水草などを採食する。湖沼周辺のヨシの中などに草を積み上げて造巣する。一腹1~10卵を産み、21~24日間抱卵し、その後、約2か月給餌をする。 |
生息地の現状 | 滋賀県では1970年代以降、琵琶湖で繁殖し越冬個体数も多くなったが、府内では河川の中流域や池で少数が越冬するのみである。桂川で繁殖例(1990年代はじめと1996年)はあるが、継続していない。 |
必要な保全対策 | 湿性植物の多い環境の保全。 |
文献 日高(監)(1996)、京都府(1993)、真木、大西(2000)、高野(1982)
執筆者 須川恒、和田岳