選定理由 | 冬鳥として府内で越冬する。越冬個体数は少ないが、近年減少はしていない。 |
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形態 | 全長72cm。翼開長120cm。雌雄同色。冬羽の上面は黒褐色で、下面は白い。夏羽の前頸は黒くて緑色の光沢がある。 |
分布 | ユーラシア大陸の亜寒帯で繁殖し、国内へは冬鳥として全国の海上に渡来する。府内では北部地域の海域で越冬する。 ◎府内の分布区域 北部地域の海域。 |
生態的特性 | 潜水して水中で魚を追って捕食する。繁殖地のカムチャツカではアビが営巣しているような小さい湖沼よりは大きな湖沼(直径100m以上)で営巣している。 |
生息地の現状 | 北部地域の海域に越冬期に少数が確認されている。近年減少していないと思われるが、越冬状況の詳細は不明である。1997年1月のナホトカ号重油流出事故の際は、オオハムの死体が京都府で8羽回収され、オオハム類(シロエリオオハムを含む)が数10羽観察されている。 |
生存に対する脅威 | タンカー事故による海洋汚染が最大の脅威である。 |
必要な保全対策 | 重油事故が起こらないようにする必要がある。 |
文献 京都府(1998)、ロプコフ(1988)、真木、大西(2000)、高野(1982)
執筆者 須川恒、和田岳