選定理由 | 留鳥として年中府内に生息する。個体数は極めて少ないが、近年減少はしていない。 |
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形態 | 全長28cm。アカゲラより少し大きくて嘴は比較的長い。背と中央尾羽は黒く、腰は白い。体の下面は淡黄褐色で顔から胸にかけて黒線が走り、脇には黒い縦線がある。オスは頭上から後頭までが黒く、メスでは黒い。 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州などに分布するが個体数は少ない。府内では大江山、比叡山、鞍馬山などで局地的にごく少数が見られる。 ◎府内の分布区域 全域(局地的)。 |
生態的特性 | 大木の特に枯れ木の多い自然林に生息する。材中にいる節足動物を主な食物としており、特に大型甲虫の幼虫を多く採食するほか、果実も採食する。森林の大木の高所に穴を掘って巣とし、一腹3~5卵を産む。雌雄が交代で14~16日間抱卵する。行動圏は広く200haを越える例もある。 |
生息地の現状 | 府内では比較的古木の残る大江山、比叡山、鞍馬山といった地域でごく少数が見られる。 |
生存に対する脅威 | 林道建設などに伴い、まとまった面積を持つ自然林が分断化され、規模が小さくなることが最も脅威である。 |
必要な保全対策 | 繁殖地の森林の保全をはかる必要がある。 |
文献 日高(監)(1997)、黒田(編・監)(1984)、京都府(1993)、真木、大西(2000)、高野(1982)
執筆者 須川恒、和田岳