令和3年京都府域(京都市を除く地域)の観光入込客数及び観光消費額について

度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の期間中、不要不急の外出自粛が要請され、閉鎖された観光施設も多かったことから、令和3年の観光入込客数はコロナ前の令和元年比で83％、観光消費額は令和元年比で79％と、引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けています。

一方で、観光施設や飲食店等で感染防止の取組が定着したこと、キャンプ場やゴルフ場、混雑を避けた観光地に観光客が戻ってきたことなどに加え、感染状況が落ち着いていた10月から府民旅行への割引が開始された効果もあり、令和2年と比較すると、令和3年の観光入込客と観光消費額はともに増加しました。

なお、京都市域については、令和2年と同様、新型コロナウイルス感染症拡大により推計に必要な観光客への面接調査の実施が困難な時期があったため、観光入込客数等の推計値はありません。

観光入込客数は約1,721万人となりました。

令和2年の入込客数（約1,626万人）から増加（前年比 106％）

参考：令和元年の入込客数約2,078万人（令和元年比 83％）

観光消費額は約716億円となりました。

令和2年の観光消費額（約603億円）から増加（前年比119％）

参考：令和元年の観光消費額約909億円（令和元年比79％）

1.観光入込客数等の増減要因（推定）

竹の里・乙訓エリア

飲食関連の主要な観光施設が1年を通して閉鎖していたことや各種イベントが中止となったことなどの減少要因はあるが、向日市の観光交流センターが令和2年11月にオープンしたことや閉鎖していた屋外のアクティビティ施設が再開したことなどにより、竹の里・乙訓エリアの観光入込客数は対前年比104％の増加となった。

お茶の京都エリア

緊急事態宣言期間中の観光施設の閉鎖やイベントの中止等が要因で、お茶の京都エリアの観光入込客数は対前年比90％と減少した。一方、一部イベントの再開や、コロナ禍においてキャンプ場、ゴルフ等のスポーツ施設、屋外利用施設など密を避ける観光施設が好まれる傾向にあり、前年の入込客数を上回るなど回復の兆しを見せた観光地点もある。

森の京都エリア

令和2年放送の大河ドラマ「麒麟が来る」関連施設の閉館などの減少要因はあったものの、森の京都エリアの観光入込客数は対前年比131％と大幅に増加した。マイカー利用による旅行が好まれ、道の駅で客足が大きく戻ったことや、混雑する観光地を避けてこのエリアを訪れる観光客が多かったこと、イルミネーションイベントやキャンプや大型迷路などの新しいアクティビティが登場したことなどがその要因と推測される。

海の京都エリア

緊急事態宣言期間中の観光施設の閉鎖やイベントの中止、8月の台風や長雨等による海水浴客の減少等が要因で、海の京都エリアの観光入込客数は対前年比99％とわずかに減少した。一方、カニシーズンに合わせたPR強化により回復を見せた時期、観光施設もある。及び各市町独自のキャンペーンの効果やカニの価格高騰により宿泊単価が上昇したため、観光消費額は対前年比109％の増加となった。