飼育試験の終了した14週間後には4回の脱皮後で切り取った尾肢の回復は各切除区とも約90%の回復でした。なお、尾肢を切り取って天然海域に放流したクルマエビは体長24cmに成長したものでも尾肢は90%の回復でした。このように、切り取られた尾肢は再生しても切り取っていない尾肢に対しては90%の回復でした。したがって、精密に尾肢を測定すれば尾肢の大きさの違いも標識として利用できることになりますが、クルマエビを刺網から外す時や市場ではなかなかそこまで厳密には分からないかと思います。
尾肢を切り取っていないクルマエビを含めた4つの試験区の試験開始前と終了後の結果は図7のようになりました。
?? この暗赤色を詳しくみるため、切り取った尾肢と切り取っていない尾肢の暗赤色の色の面積をコンピューターで測定し、比較しました(図8)。
平成7年に尾肢を切除して放流したクルマエビは平成9年にも漁獲されました。放流してから3年目でした。クルマエビの寿命は普通は2〜3才といわれていますので、一度この「京都方式」尾肢切除の標識を付けますと生涯にわたり標識として有効であることが分かりました。
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