おわりに
平成8年6月に国連海洋法条約が批准されました。その結果、各国に沿岸200カイリの管轄権が与えられましたが、同時に各生物種ごとに漁獲してよい量=漁獲可能量を決めることと生物資源の適切な保存と管理を実施することが義務づけられました。ズワイガニは平成9年に漁獲可能量設定種となりました。本冊子の中でも述べましたように、アカガレイの資源管理はズワイガニの資源管理と密接な関係にあります。それだけに漁獲可能量の設定にともなうズワイガニ漁獲の推移が、アカガレイの資源管理を実践して行く上で大きな影響を与えるかもしれません。しかし、資源管理が行われないままの漁業では、限られた資源を破壊しつくすことになり、結果的に、漁業そのものが成り立たなくなってしまいます。資源があってこその漁業です。
京都府の底曳網漁業者は、これまで、ズワイガニの資源管理を全国に例を見ない取り組みで成果を上げてきていますが、アカガレイの資源管理においても、困難を乗り越えた真剣な取り組みがされるものと期待するものです。
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