おわりに
京都府でクルマエビ種苗放流を始めた昭和50年代の底質に関する資料がないために正確な判断はできませんが、その頃の「安口の浜」は現在よりは海底勾配が緩やかで砂も細かかったのではないでしょうか。その後、海岸地形の変化によって、徐々に「安口の浜」周辺の砂浜の形状と砂質が変わってきたものと思われます。クルマエビ放流事業に係わる漁業者の方々と、この砂浜の変化と事業の見通しについてずいぶんと話し合いました。そして、私達の調査結果を、話し合いの材料として活用していただき、平成7年から放流場所が「中村の浜」へと変更することになり、平成8年もこの浜から放流されました。ここでご紹介した平成7年の結果に続き、平成8年の放流結果も同様に良い兆しが見込まれています。この冊子では、京都府におけるクルマエビ栽培漁業の技術的な検討結果を一つ一つご紹介することにしています。次回には「放流効果の調査手法について」をお届けする予定です。
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