3.クルマエビの潜砂能力と底質の関係
粒径が1.0mm以上(安口の浜の砂)の砂を敷いた水槽と、0.5mm以下の砂を敷いた水槽で、クルマエビ種苗をそれぞれ23日間飼育しました。クルマエビの平均体長は飼育開始時が約3cmで、飼育終了時は約4cmでした。飼育終了後に、両水槽で飼育した種苗の、粒径1.0mm以上の砂および0.5mm以下の砂に対する潜砂能力について試験しました。体の全体を潜砂したクルマエビ、半分を潜砂したクルマエビ、潜砂していないクルマエビに分けて、それぞれの割合を求め、結果を図8にまとめました。粒径0.5mm以下の砂に対しては、両水槽群ともに96〜100%のエビが潜砂しました。しかし、粒径1.0mm以上の砂に対しては両水槽群ともに50〜53%のエビしか潜砂しませんでした。このように、飼育条件に係わらず、底砂の粒径が大きい場所では、クルマエビは潜砂できないと考えられます。したがって、放流エビが砂に潜って外敵から身を守るためには、底砂の粒径が0.5mm以下の場所に放流してやる必要があります。
・放流クルマエビの潜砂能力を高めるために
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