1.放流量と漁獲量
昭和59年から平成7年までの栗田漁業協同組合のクルマエビ漁獲量(京都府漁業協同組合連合会への出荷量)を図2に示しました。図2の漁獲量は、放流年の秋漁期の漁獲量に翌年の春夏漁期の漁獲量を加えた量です。昭和59年には約1.7トン、60年には約1.4トンの漁獲量がありましたが、昭和61年は約0.6トンまで減少し、それ以降、平成6年までは0.5トン前後の漁獲量でした。しかし、平成7年には約1.5トンまで回復しました。
では、どうして昭和61年から平成6年までの間、クルマエビがあまり獲れなかったのでしょうか。また、平成7年はなぜ突然漁獲量が増えたのでしょうか。ひょっとすると昭和61年から平成6年までは、種苗の放流量が少なかったのかもしれません。そこで、種苗の放流量から漁獲量の増減についてふりかえってみましょう。一般に放流量は尾数で表現していますが、大型の種苗であったり小型の種苗であったりします。そこで、放流時の平均体重に放流尾数を掛けて、その値を放流量の規模を表すものと考え、ここでは放流資源量としました。
そこで問題はAの場合です。放流しても、それが漁獲に結びつかないような何か原因があったと考えられます。
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