はじめに
最近、島根県の加茂岩倉遺跡から、三十九個もの銅鐸が発掘されて新聞紙上 をにぎわせており、古代日本の姿に夢を馳せる考古学ファンも多いと思われます。ところで、明治期以降における日本考古学の草分的な出来事として、モ−ス(アメリカ人)が東京都の大森駅付近で貝塚を発見(明治10年)し、その研究から日本人の食生活を知ることが出来たことは、水産関係者には特に興味のあることでした。"," 貝塚は日本全国の海岸部から発見されていますが、この貝塚には浅海性の二枚貝や巻貝類の遺骸が多く含まれており、中でもアサリはその代表種です。周辺を海に囲まれている日本においては、古代からアサリは最も入手しやすい食糧の一つであったようです。"," 現代でも、アサリは佃煮、汁物、酢の物、かき揚げ及び炊き込み御飯などの和風の食材としてのみならず、洋風、中華風などあらゆる料理の食材に利用されるなど、現代日本人\lx
にとって最も身近な水産物の一つです。"," このように、私達日本人にとって身近で、また京都府においては内湾資源としても価値\lx
の高いアサリ資源を、今後とも引き続き利用していくためには、アサリの生活に合った資源管理を行う必要があります。
この冊子では、アサリの資源管理指針を策定するために、海洋センタ−が舞 鶴湾で実施してきました調査結果から、明らかになったアサリの生活や資源の 状況などについて紹介します。
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