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ウニの身と呼ばれるところは卵巣や精巣です。産卵期には卵や精子が染み出て身が崩れるため、その食べごろは栄養分をたくさん蓄えた産卵期の前となります。丹後の海で食用となるウニは、ムラサキウニ、キタムラサキウニ、アカウニ、バフンウニの4種類で、この順に年明けから夏にかけて旬がやってきます。
ウニは硬い殻とトゲを持ち、普段は岩や石のすき間に隠れて、ガッチリと身を固めています。そのため、丹後の夏場のウニ漁は潜水漁が中心で、岩や石の裏側などを一つひとつ覗きながら行います。
あまり動き回らないウニですが意外と大食漢で、生息密度が高くなるとホンダワラやコンブの藻場が消滅するほどです。藻場の維持にはウニの数を上手に管理することが必要です。
京都府立海洋センター技師 八谷光介
(平成17年11月23日、京都新聞掲載)
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