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トリガイの新品種作出手法の模式図
左側が、雄親の系統(通常色)右側が、雌親の系統(黄色) 、中央が雑種強勢により大型化した新品種
海洋センターではトリガイの種苗生産・育成技術の開発を行い、トリガイを安定生産することに全国で初めて成功しました。さらに、京都府では関係者と協力して「丹後とり貝」という名称でブランド化を行っており、トリガイ育成が新しい漁業として着実に定着してきています。しかし、これまでの漁業者の育成結果を見ると、単価の安い小型貝の生産貝に占める割合が1/3を占めています。高単価でかつ消費者ニーズも高い大型貝の生産割合をいかにして高めるかが大きな問題ですが、育成に用いる種苗の品種改良についてはこれまで検討されていませんでした。そこで、成長が早く生き残りの良い等の優良品種を作出する手法を開発しました。
開発した方法は、自家受精等により成長が早い優良系統を短期間に選抜育種すること、交配の片親に劣勢の遺伝形質である黄殻選抜個体を用いることにより、交配成功個体を現場で簡単に確認出来ることを特徴としています。
本方法を用いるにことより、トリガイの遺伝的改良(成長が早く生き残りの良い等)が短期間かつ効率的に可能となります。こうして生産した優良品種を用いることによって、トリガイ育成の収益性を高めることができます。
京都府
No.4078651
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