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水深150メートルあたりに多く分布し、主に底曳網で漁獲されています。投げ釣りの対象ではないので、馴染みの薄い魚かもしれません。
体の表側に鮮明な丸い紋があるので「モンガレイ」、裏側の身が透き通り、水分の多い肉質で味も淡白なことから「ミズガレイ」とも呼ばれています。刺身には不向きですが、一夜干しにすると身が締まり、カレイの干物としては最高級品の一つにあげられます。
当所の調査で、食用とならない小さなムシガレイが底曳網に入網してしまい、海上で投棄されていることが分かりました。今後、ムシガレイの資源を増やし、もっと皆様方に身近な魚にするために、小型魚が逃げやすい構造の漁具の改良に取り組んでいきたいと考えています。
京都府立海洋センター主任 井上太郎
(平成18年8月30日、京都新聞掲載)
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