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大型のものは体重30キロ以上、全長3メートルに達し、タコの仲間では最大級です。他の種類のタコと同様に一生に一度産卵をします。産卵後、親ダコは自分の子供を大事に世話し、子ダコが巣立っていくと力尽きて死んでしまいます。寿命は約5年と言われています。
沿岸にいるマダコと比べて冷水を好むため、沖合の海底に生息しています。丹後では主に底びき網のほか、定置網、カゴでも獲られています。市場に水揚げされた生きたままのミズダコは、魚箱にすっぽり収まりおとなしいですが、海の中では獰猛です。8本の腕を器用に使い、動くものなら何でも襲って食べてしまいます。また、なかなかの知恵者で動きも機敏なため、飼育中の水槽から逃亡して失踪した例もあります。
ミズダコは肝機能や疲労の回復に効能があるタウリン、新陳代謝を高める亜鉛を多く含んでいる高タンパク、低カロリーな食材です。身が柔らかいので薄切りにし、お刺身、酢だこなどの料理が向いています。
京都府立海洋センター主任 井上太郎
(平成19年4月18日、京都新聞掲載)
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