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おせち料理で鯛を召し上がった方もおられるでしょう。鯛は体の中にもうひとつ鯛を持っているのを御存知でしょうか。胸鰭の根元にある骨なのですが、その形が魚の形に似ていることからこう呼ばれます。胸鰭の付け根の身をほぐし、骨を外していくと出てきます。魚は骨があるから嫌いというお子さんが多いようですが、手頃な値段で手に入るアラを買って、兜焼き(煮)にして食べると、お子さんとの会話も弾むのではないでしょうか?
食べながら鼻の穴や胸鰭にも注目して下さい。鼻の穴が片方に一つだったり、鰭の線が乱れていたら、放流マダイか、養殖マダイです。
春4月には色鮮やかな桜鯛の季節となりますが、海洋センターでは、この鼻の穴等を目印に放流マダイの獲れ方を調べています。
京都府立海洋センター海洋調査部長 中路 実
(平成21年1月9日、京都新聞掲載)
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