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丹後ではメバルの仲間は種類ごとに区別せず、「くろがんな」や「もいお」などと呼んでいます。クロソイもメバルの仲間ですので、姿形の良く似ているタヌキメバルやキツネメバル、ムラソイなどとしばしば混同されています。しかし、クロソイには眼と口との間に明瞭な3本のトゲがあり、簡単にこれらの魚と見分けることができます。
クロソイは水深約100メートルまでの岩礁域や起伏のある海底に棲息します。人工魚礁を水中ビデオカメラで観察すると、高い確率でクロソイが人工魚礁の傍に佇んでいる様子が確認できます。丹後での主な漁法は一本釣ですが、刺し網や底曳網でも漁獲されます。
味については普通と書かれている資料が多数ですが、冬~早春にかけては、大変美味しくなります。
京都府立海洋センター主任 宮嶋俊明
(平成20年5月28日、京都新聞掲載)
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