ここから本文です。
イワシの仲間で、体に銀色の縦帯を持つ体長10センチほどの小型魚です。孵化後わずか3ヶ月から半年で体長6センチほどになり、成熟して産卵します。寿命は1年と短命です。
熱帯海域に多く生息していますが、丹後の海でも夏に群で泳ぐ姿を見かけます。一見、カタクチイワシの群と間違えますが、顔がとがっているためよく見ると判別できます。
京都では定置網でわずかに獲られる程度なので、店頭に並ぶことはほとんどありません。そのためか、あまりなじみがなく、名前が似ているイカナゴとよく混同されることがあります。
高知県や鹿児島県では郷土料理としてよく使われます。イワシ類特有の臭みもなく淡泊な味です。酢味噌でたべる刺身が有名ですが、天ぷらやフライなどどんな調理法でもおいしくいただけます。
京都府立海洋センター技師 白藤徳夫
(京都新聞掲載)
お問い合わせ