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珪藻類は植物プランクトンの仲間で、この顕微鏡写真はキートケロスという珪藻類の一種です。このように多数の細胞が連なった群体のほか一つ一つがバラバラになった単体もよく見られます。
二枚貝の幼生や稚貝の餌となる重要なプランクトンで、当センターでもトリガイの種苗生産では培養して使っています。
珪藻類は海洋生物の食物連鎖の基礎を担うと同時に海水中の二酸化炭素を吸収して酸素を生成する役割もあわせもっていることから、地球温暖化が深刻となっている昨今では地球環境を維持していくためにも非常に重要な貢献者といえます。
これからは海の中の小さな住人達の存在にも絶えず目を向けていく必要があると考えています。
京都府立海洋センター主任 尾崎 仁
(平成20年10月31日、京都新聞掲載)
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